RPAの使い方と気を付けるべきこととは?

RPAはPC上で行うさまざまな業務を効率化することができるため、導入を検討している企業も多いことでしょう。時間的・人的リソースの負担が大きい業務を自動的に処理し、企業に余力をもたらしてくれる便利なツールです。

しかし、正しい運用方法を知らずにRPAを導入しても大きな効果を得ることはできません。業務により、RPAが適用できる・できないがありますし、目的を持った使い方をしなければ思ったような効果を得ることは困難です。

本記事では、RPAの使い方(運用方法)と効果、成功事例を交えながらRPAを導入する際に気を付けるべきことについて解説します。

「RPAってどんな業務も自動化できるの?」
「RPAって誰でも運用できる?」
「RPAを導入した成功事例が知りたい」

このように考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

RPAを使ってできることとその効果

RPAを導入してできることは多くありますが、すべての領域で活用できるわけではありません。

ここでは「RPAでできることとは?」「RPAを使うことで得られる効果」の2つの視点からRPAについて解説します。

RPAでできることとは?

RPAによって自動化できる業務には、前提条件があります。RPAにはAIのように複雑な思考を用いて業務を処理する能力はないため、やり方が決まっている単純なルーティン作業に適用することができます。

具体的には、主に以下のような業務に適用できます。

● システム・アプリケーション間での連携
● 電話、メール対応といったサポート業務
● データ収集、データ分析
● データの入力、転記、照合
● その他の定型化された業務

RPAを適用する際にポイントとなるのが、作業手順が明確で単純であることです。PRAは状況別に判断が必要な業務や、PDCAといったフレームワークを用いた業務を自動化して遂行することはできません。

また、扱いたい業務がデータ化されていることも条件になります。手書きで作成されたFAXや帳票など、業務のプロセスでデータ化されてない部分がある場合は、そのままRPAで自動化することはできません。紙媒体がかかわる作業をRPAで自動化したい場合は、スキャナーで手書き書類を読み込んでデータ化する手順が必要になります。

また、以前はRPAを動かすにはプログラミングのスキルが必要でした。しかし、昨今リリースされているRPAツールは、プログラミングのスキルがない人でも簡単に設定できるようにデザインされています。ツールとしての扱いやすさも、RPAの利点だと言えるでしょう

RPAを使うことで得られる効果

RPAは人が行っていた単純作業を自動化し、業務効率や生産性を高めることができます。単純作業をRPAに任せることで人的リソースが増えますし、処理速度も速く、ミスをしないので、より効率的に業務を終わらせることができます。 RPAで自動化した業務に表れる主な効果は以下になります。 ● 24時間365日の連続稼働で作業を行える ● 人員不足をカバーし、人件費を抑えることができる ● 人的ミスがなくなり、正確な業務を行える RPAの導入には導入コストがかかりますが、人と違い、労働時間を気にせずに稼働できる上、作業の正確性も向上します。人を採用した場合、業務の教育をしなければならないことを考えると、相応の費用対効果を期待することができるでしょう。

RPAを使った成功事例3選

RPAの導入を検討する中で一番気になるのが、RPAを使って具体的にどのように目的を達成したかということではないでしょうか。
ここではユーザックシステムが提供するRPAツールを導入し、実際に自動化・効率化に成功した企業の事例を3つご紹介します。

POSデータのダウンロード作業を⾃動化

酒造メーカーとして有名なサッポロビール株式会社様は、2016年にブラウザの操作を自動化するソフト「Autoブラウザ名人(現・Autoジョブ名人)」を導入し、これまで人の手で行っていたPOSデータのダウンロード作業の自動化に成功しています。

サッポロビール株式会社は、在庫管理や購買行動の把握のためのPOSデータのダウンロード作業が必要でした。PRA導入以前の人の手で行っていた時には、一つの企業からPOSデータの取得するのに20~30分もの時間がかかっていました。

POSデータのダウンロードは毎日・毎週行う必要があり、対象企業が増えるにつれて手作業での遂行には限界があると考え、RPAを使って自動化することを決断しました。

導入後は平日朝8時になると自動的にRPAが起動し、対象企業のWebサイトにアクセス、順次POSデータのダウンロードを開始してくれるようになりました。14時30分頃には全社の全カテゴリーのPOSデータを自動的に取得し終えるため、運用1年で一人分の人件費とペイすると試算できており、費用対効果の高さを感じているとのことです。

サッポロビール株式会社の事例詳細はこちら→

2ヶ月のトライアル期間で業務効率向上を実感

バイク便事業を展開する株式会社セルートは、輸配送の注文を受けるごとに増加する「受発注者情報の処理業務」の課題解決のため「Autoジョブ名人」を導入し、自動化によって業務を効率化することに成功しています。

「受発注者情報の処理業務」は経理グループが担当していましたが、複雑な作業内容と手作業の多さが業務進行を鈍化させていたため、RPAの導入が選択肢に挙がりました。

それまではパターンに応じて、各伝票を請求処理に回すか、売上処理で終了するか、支払処理につなげるかなどを社員が1件ずつ仕分けしていました。RPA導入による自動化の後は、Excel上の修正が発生していないデータについては「Autoジョブ名人」に自動でOKボタンを押してもらい、それ以外の修正作業といった人の手が必要な作業のみ、従来の担当者が仕分けする効率的な形に変化しています。

「RPAの導入費用は導入月に元が取れた」と株式会社セルートは語っており、「Autoジョブ名人」のトライアル期間(無料お試し期間)で、すでに業務効率向上に効果を実感することができました。

株式会社セルートの事例詳細はこちら→

Webからの受注処理を自動化

焼肉のたれをはじめとした調味料・調味食品を製造・販売するモランボン株式会社は、2018年4月に社内のあらゆるブラウザを自動化するRPAツール「Autoブラウザ名人(現・Autoジョブ名人)」を導入し、災害などによる作業ストップの回避を目的とした自動化を達成しています。

モランボン株式会社が災害などによる作業ストップへの対策を意識するようになったのは東日本大震災がきっかけでした。当時、計画停電によって4~5時間の間社内の作業がストップしてしまったことが、安定的な運用体制を構築する理由となったそうです。

現在は自社内で独自に構築していた基幹システムをオープン化し、サーバーもすべてデータセンターへ移行、BCP対策に則った運用体制で災害リスク回避ができる状態にしています。

RPAの導入により、受注業務などのいくつかの業務が自動化され、担当者の負担減と人的リソースの確保を実現しました。人事、総務、マーケティング分野といった別部門でも、業務の自動化を増やしていく計画をしています。

モランボン株式会社の事例詳細はこちら→

RPAを使う上で気を付けたいこと

RPAは闇雲に導入すればいいというわけではありません。導入をする際には気を付けるべきポイントがあり、意図した効果が得られるようにデザインする必要があります。

ここからはRPAを導入する際に押さえておくべき事柄について解説します。

目的を明確にする

RPAを導入する際は、あらかじめ何を自動化し、どういった効果を得たいのか目的を明確にしておくことが大切です。

目的が定まっていない状態で導入すると、RPAを導入しただけで満足してしまいがちです。また、効果を得るためにどのようにRPAを活用・運用していくかを定めておかないと、効果検証ができないだけでなく、RPAが『宝の持ち腐れ』という状況になりかねません。

RPAは業務を自動化して効率をあげるツールですから、目的を明確にしてから導入することが必須です。まずは負担が多くて困っている業務をピックアップし、RPAが適応できそうな業務を選びます。

自動化できる業務の棚卸

RPAツールはすべての業務を自動化できるものではありません。導入するには適応条件に合った業務を整理しておく必要があります。以下の基準を基に判断するとよいでしょう。

● 人の判断を挟まない単純作業である
● PCで処理するデジタル業務である
● 作業手順に変化が起こらない業務である

上記の条件に合った業務で、人的な負担を減らしたい業務、もしくはミスを回避し、迅速に処理をしたい業務を棚卸しておきましょう。

エラー時に対応できるようにする

RPAも、時にはエラーが発生することがあります。その際に、設定したシナリオのどの部分でエラーが起きているのかを把握する必要があります。

RPAのエラーへの対応は、多少のプログラミング知識があると状況把握と対処が容易になります。また、RPAは複数のアプリケーションやツールと連動して運用するため、仕組み全体を理解できていれば、スムーズなエラー対応が可能です。

RPAの開発・運用に不安がある場合は、サポート体制が充実したRPAツールを選択すると安心です。ユーザックシステムが提供するRPAは、カスタマーサクセスプランナーによるサポートメニューや、ユーザーコミュニティが充実しています。くわしくは下記の記事もご覧ください。

カスタマーサクセスプランについて

RPAユーザーコミュニティ「名人+(プラス)」

スモールスタート

RPAを導入する際は、テストの意味も兼ねて無料トライアルからスモールスタートで運用してみるのがよいでしょう。

RPAツールには2週間~2ヶ月ほどの無料トライアル期間が設けられている場合があり、その間にRPAの効果の検証をすることができます。 もし狙った効果があまり感じられなかったり、別の部分で大きなデメリットが発生した場合でも、コストゼロで導入を中止できます。無料トライアルを活用し、低リスク・コストゼロでの運用から始めてみてください。

RPA:Autoジョブ名人の無料トライアルはこちら

まずは無料トライアルを検討しよう

RPAは正しく活用すると大きな費用対効果を発揮するツールです。人の手で行っていたデータ入力や情報収集などはRPAによって自動化し、人的リソースを割かずに処理することができます。

「Autoジョブ名人」は、お客様専属のカスタマーサクセスプランナーによる業務効率化のアドバイスを受けながら、無料トライアルをお試しいただくことができます。

トライアル期間中にRPAの効果を実感していただき、RPA導入後の投資対効果の見通しをつけた状態で、計画的な業務自動化プロジェクトを推進していただけます。RPAによる業務効率化をご検討であれば、下記のリンクからお気軽にお申込みください。

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