サッポロビール 株式会社 様

POSデータのダウンロード作業を⾃動化しました。
対象企業が増え続けるなか、⼿作業ではもはや限界でした。

ソリューション:
  • RPA
業種:
  • 製造業

事例(PDF)

事例概要

  • 悩み
    • POSデータを手作業でダウンロードしていた。
    • ダウンロードに時間がかかるため、主力商品以外は、週単位のデータ取得に留まっていた。
    解決
    • POSデータを自動的にダウンロードできるようになった。
    • 全商品のPOSデータが、日々取得できるようになった。

POSデータダウンロード RPA導入事例

”おいしさ”に、とことんこだわるビールメーカー

東京都渋谷区恵比寿に本社を構えるサッポロビール株式会社様(以下、同社)は、明治初期に北海道に設立された「開拓使麦酒醸造所」を祖とする、先駆の気概を持って発足した企業です。以来、日本のビール産業の発展とともに歩んできた同社は、「サッポロ生ビール黒ラベル」や「ヱビスビール」をはじめ、「極ZERO」などの発泡酒、新ジャンルの「麦とホップ」などを軸に、RTD、ワイン、焼酎、洋酒などと商品のラインナップを次々と拡大。お客様に「おいしさ」を届け続けています。

今回取材させていただいた同社は、2016年にブラウザ操作を自動化するソフト「Autoブラウザ名人」を導入されました。導入の目的と効果について、同社営業本部流通統括部家庭用戦略グループシニアマネージャーの髙雄康行様にうかがいました。

サッポロビール本社ビル

―――Autoブラウザ名人のご導入、誠にありがとうございます。どのような用途でご利用いただいていますか?

髙雄:
大手小売業グループ様が、Webサイトで開示されているPOSデータを自動的にダウンロードするために導入しました。

小売業様によるPOSデータの開示は、2000年初頭に始まり、昨今、多くの小売業様がPOSデータを開示されています。 当社も、現在百数十社の小売業様からPOSデータを開示頂いております。

小売業様がPOSデータを開示される目的は、POSデータを分析して、自社への提案に活かして欲しいからだと思います。メーカー、卸様、小売業様が互いに協力し合って、お酒全体の売り上げを伸ばしましょう、と言うことですね。当社も開示頂いているPOSデータを加工・分析して、日々の営業活動や製品開発などに活用しています。

―――Autoブラウザ名人のご導入前は、どのような点にお困りでしたか?

髙雄:
POSデータは、毎日もしくは毎週ダウンロードしますので、できるだけ簡単なパソコン操作、かつ短時間で作業を終えたいものです。ダウンロードのような単調な作業を長時間続けていると、作業の漏れや、データを保存する場所を間違うなど、ミスが発生する可能性が高くなってしまいます。また、心が折れそうになってもおかしくありません。

例えば小売A社の場合、Webサイトにログインして、対象期間や店舗、カテゴリーを指定すると、こちらの欲しいデータが、1回の操作で全てダウンロードできます。多少時間はかかりますが、これは運用が楽です。

一方、小売B社の場合は、ビールや乙類焼酎など、20種類以上あるカテゴリーを1つずつ、かつ毎日ダウンロードをする必要があります。しかも、傘下に複数のグループ企業を抱えておられますので、企業ごとに、同じ操作を繰り返す必要があります。

最初のころ、B社の企業グループではダウンロードが可能な企業が限られていましたので、全社、全カテゴリーのデータを毎日ダウンロードしていました。 しかし、次第に対象となる企業が増えてきたため、全カテゴリーの日次データ取得は困難になりました。そのため、日次データの取得はビールなど主要6カテゴリーのみとし、他のカテゴリーについては週次でのデータ取得に留め、工数を削減するよう努めてきました。

”おいしさ”にとことんこだわった同社の商品
ヱビスビール記念館は、ヱビスビールの歴史や
楽しみ方が分かると大人気

―――作業時間を教えていただけますか

髙雄:

B社のPOSデータをダウンロードするのに、1企業あたり20~30分かかっていました。これを、毎日十数企業分実施しておりました。また、ダウンロードするファイルの数も、毎週2,000ファイル前後と膨大でした。

 

―――付きっきりの作業ですね

髙雄:

対象企業が増えるにつれ、手作業では限界だと考えるようになりました。このままでは、ダウンロードし切れない企業がでてくることが心配でしたので、POSデータを自動的にダウンロードする仕組みを検討することにしました。

以前から、ユーザックシステムさんのAutoブラウザ名人を知っていましたので早速説明に来てもらい、打合せを重ね、導入にいたった次第です。

 

―――導入されて、いかがですか?

髙雄:

2016年1月に導入しました。現在は、平日朝8時過ぎになりますと、Autoブラウザ名人用パソコンの電源が自動的に入ります。その後、B社のWebサイトへアクセスし、順次、POSデータのダウンロードを開始します。そして、14時半頃には、全社、全カテゴリーのPOSデータを取り終えています。安心して任せておけますね。導入コストの面では、1年分の人件費で十分にペイすると試算しています。

また、先日はB社のWebサイトからPOSデータをダウンロードできず、エラーとなってしまいました。早速ユーザックシステムさんに連絡をしたところ、B社のWebサイトが改編されていたことが分かりましたので、急きょ、Autoブラウザ名人の設定を修正していただきました。おかげで、切れ目なく業務がおこなえて助かりました。

 

―――今後について

髙雄:

現在はB社のみを自動化していますが、次は、毎週4時間ほどかけてダウンロードしているC社についても自動化を検討しています。また、POSデータのダウンロードに留まらず、他の業務についても自動化できないかと、現在あれこれ企画をしています。これからも、Autoブラウザ名人を活用していきたいですね。

 

サッポロビール様における、POSデータのダウンロードをAutoブラウザ名人で自動化する試みは、小売業に納品するあらゆるメーカー・卸様にとって、参考にしていただける事例ではないでしょうか。お忙しいなか、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。
(2016年8月取材/記載の内容は取材時の情報です)

システム概念図

企業プロフィール
会社名 サッポロビール 株式会社
本社 〒150-8522東京都渋谷区恵比寿四丁目20番1号(恵比寿ガーデンプレイス内)
設立 2003年(平成15年)7月
資本金 100億円
事業内容 ビール・発泡酒・その他の酒類の製造・販売、ワイン・洋酒の販売、他
Webサイト http://www.sapporobeer.jp/

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