はじめてのRPA:業務改善を実現するRPA導入
データ入力や転記のような定型作業をソフトウェアで自動化し、業務効率を向上させるRPAを導入する企業が増えています。
RPA導入にはコスト削減や業務精度の向上、人手不足の解消といった多くのメリットがある一方で、注意すべきポイントを押さえられず、思うような効果が出ない企業も少なくありません。
本記事では、これからRPAの導入を検討している、または、どのように業務効率化を計ったらよいか悩んでいる方に向けて、特に重要となる「目標と効果の明確化」「業務プロセスの改善」「体制の整備」に注目し、RPA導入で業務の改善や自動化で高い効果を上げる方法を紹介します。
これからRPAを導入する方必見の資料>RPAを活用して、業務の改善や自動化を成功に導くポイントとは?
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは
RPAはRobotic Process Automationの略です。さまざまなシステムのPC画面上の操作を、人間に代わって実行するソフトウェアロボットです。オフィス内の業務を自動化することから、ホワイトカラー向けのロボット「仮想知的労働者(デジタルレイバー)」と言われています。働き方改革やコロナ禍の業務効率化において注目を浴び、決まった業務をミスもせず24時間365日こなすRPAは、人手不足が深刻になってきている昨今、大企業だけでなく中堅中小企業でも導入が進んでいます。


RPAができることとは?
PCにおける定型業務は、RPAで自動化することが可能です。人がやる作業をRPAはミスなく、迅速に実行します。
- 入力
- 転記(コピーアンドペースト)
- データの照合
- ダウンロード、アップロード
- モニタリング
- データの集約や加工
- 送信 など
これらの動作は、PCで行う一連の業務の中に含まれているのではないでしょうか。例えば、「あるサイトにログインしてデータをダウンロードし、所定のフォルダに格納後、ファイルを開き別のシステムに転記していく」というものはRPAで自動化できます。
また、RPAに任せてよい業務、向いている業務は、①手順が複雑でミスをしがちな業務(こうした業務は作業工数も多いです!)や、②業務サイクル頻度が高い(毎日、何回も)もの、③決まった時間内に必ず処理しなければならないもの、があげられます。
ミスが許されず、時間内に実行しなければならない受発注業務、基幹システムへのデータ連携業務などはRPA導入の成功事例でよく見られます。
RPA最新導入事例をダウンロード>RPAで業務改善の成果を出す!その秘訣は?
RPAロボットのメリットとは
RPAを導入し、業務の改善や効率化を計った結果、単に作業時間が減るだけでなく、さまざまな効果やメリットが多数実感できます。
①コスト削減
業務が効率化されることで、それまで該当業務にかけていた人件費をはじめとした費用を削減できます。今まで人手で行っていた作業を自動化できるようになれば、高い費用対効果が見込めます。
②人手不足解消
人間が手作業で操作していたファイルの編集作業やデータの転記作業などの定型作業を代替でき、人手不足解消につながります。人間では不可能な量のタスクを休まず高速で実施できるからです。
③業務精度の向上
人間が行うデータ入力やWeb検索結果の転記のような作業ではどうしてもミスは発生してしまいます。RPAによる自動化ではヒューマンエラーが起こりません。単純作業を人間より正確に行い、顧客情報や機密データの漏えい・改ざんといった人為的な問題を未然に防げます。
④付加価値の高い業務への集中
RPA導入に成功すれば単純な定型業務をする時間が減るため、今までと比べ付加価値の高い業務に集中できる時間を増やせます。
⑤離職防止
従業員が単純作業から解放され、よりやりがいのある仕事に専念でき、仕事のモチベーションが向上しやすくなります。モチベーションの低下を避け、離職防止につなげられます。
ここまで、RPAが注目される理由や背景、メリットなどを挙げてきましたが、RPAを導入するだけでは、これらのメリットは得られません。多くの企業が抱えるRPA導入の課題と、業務改善の成功ポイントを見ていきましょう。
RPA導入の課題と業務改善成功のポイント
RPAを導入したものの思った通りの成果が出ず、「業務改善プロジェクトをどう進めていいか悩んだ」「RPA導入の目的・目標が明確ではなかった」など、導入失敗となるケースが度々聞かれます。導入前のよくある課題は図3の通りです。

成功のポイント①目標と効果の明確化
RPAを導入することが目的ではありません。RPAを活用して、業務改善を成功させることがゴールです。業務改善の目標とその効果を明確化しておかないと、RPAを導入した投資対効果が判断できずにプロジェクトは終了になる恐れがあります。目標設定には「SMART」フレームワークを活用するとよいでしょう。
- S(Specific:具体的に)≫わかりやすく具体的な言葉で目標を表す
- M(Measurable:測定可能な)≫目標の達成が客観的に判断できるように、可能な限り定量化する
- A(Achievable:達成可能な)≫いきなり高い目標を掲げず、達成が実現可能な目標を設定する
- R(Related:経営目標に関連した)≫その業務に関連する部署全体の目標や経営全体の目標に関連した目標になっているか確認する
- T(Time-bound:時間制約がある)≫「いつまでに」という目標達成の期限を決めておく
効果測定もポイントがあります。測定しやすい定量的効果はもちろんですが、数字には表れにくくとも業務改善活動によって得られたプラスの効果(定性的効果)も、軽視をせずに見きわめていきましょう。
- 定量的効果の例:削減できた人件費や時間など
- 定性的効果の例:ミスの削減による業務品質の安定、顧客満足度の向上、セキュリティの向上、従業員満足度の向上など
成功のポイント②業務プロセスの改善
RPAの導入効果を高めるには、1つの業務を自動化するにとどまらず、業務プロセス全体の改善も視野に入れます。それには、業務の洗い出し(棚卸し)作業がお勧めです。業務そのものの目的の見直しをするのです。その業務が本当に必要か、他の業務と重複していないか、そのやり方しかできないか、など、自動化に向けて業務を再設計するイメージを持ち、RPAで自動化しやすい、できるだけシンプルなフローになるよう検討します。
この作業を行い、業務改善の優先順位をつけていきます。
成功のポイント③体制の整備
業務改善プロジェクトの方向性とRPAの導入が決まったら「誰が」やるかを決めます。プロジェクト体制は、社内で完結させる「内製」と、「外部リソースを利用」しながらやる方法と大きく2つあります。
それぞれにメリットはありますが、業務現場のニーズを反映しやすく、改善のノウハウを蓄積しやすい「内製」を目指してRPAを導入する企業が多くみられます。
体制を内製で整える場合、押さえたいポイントは次の通りです。
■ITに抵抗感が少ない人材を確保する
RPAはローコード、ノーコードツールであるとはいえ、PCやExcel操作などを日常的に行っている人材をRPAツール担当者とするのがよいでしょう。自動化シナリオの作成や実装後の保守、メンテナンスのスキルを身に着けてもらう必要があるため、外部研修や書籍など、学習の場を提供します。
■社員の理解を得る
「業務を自動化する」ということが「自分の仕事が奪われる」という誤解にならないようにします。RPAを導入することが、どのように会社や社員にプラスの影響を与えるのかの説明を丁寧にするべきです。業務改善プロジェクトでのタスクが特定の社員に偏ったり、部門間のコミュニケーションに齟齬が生まれないよう、事前に認識合わせもします。
■スモールスタートで始める
内製は、自身の業務もしながら業務改善プロジェクトへの参画をすることになります。モチベーションを高く維持するために、成功事例は必須です。小さくても業務改善の成功体験を多く重ねることで、ノウハウが蓄積し、社内からの理解・評価を得やすくなります。業務改善は単発のプロジェクトではありません。日々の改善や気づきが当たり前の社内にしていくことを目指します。
失敗しないRPAの選びかたとは
RPAを導入するとなった場合、どのようにRPAツールを選定すればよいのでしょうか?
業務を自動化するRPAは、RPAシナリオ開発のしやすさ、メンテナンスのしやすさはもちろんのこと、エラーなどで止まらない稼働安定性が求められます。
また、業務改善プロジェクトを内製で行う際には、RPAツールのサポートやサービスなども比較検討しましょう。これらのポイントを総合的に判断して、Autoジョブ名人を導入したユーザーの声を紹介します。
ユーザーの声引用:ボクシルSaaS>Autoジョブ名人の口コミ・評判一覧
RPAシナリオ開発のしやすさ(倉庫業)
開発知識が無い初心者でも開発時にとても参考になる、RPA開発スキルアップ講座、WebFAQ、RPA作り方動画等のコンテンツが充実しているので、簡単にRPAが作成できます。
※RPA開発スキルアップ講座、RPA作り方動画は、オンラインコミュニティで公開中です(どなたでもメールアドレスだけでアカウント登録ができます)。
オンラインコミュニティ>名人+(Plus)
サポートやサービスに満足(堀内商事株式会社)
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稼働安定性がポイント(富士通コワーコ株式会社)
Autoジョブ名人導入前は、別のRPAを使用しておりましたが、フロー形式で直感的なUIではあったものの、作成したシナリオの実行時のエラー率が高く、実業務で動かすにはメンテナンスに手間がかかっておりました。
Autoジョブ名人に切り替えてからは、タスク形式のUIで、スクリプトを作成してしまえば後から見た時にどのような作りなのかが理解しやすく、エラー率も比べ物にならないほど下がりました。
RPA導入事例をヒントに自社の業務改善を実践
事例で自社の業務改善や自動化をイメージし、実践していきましょう。Autoジョブ名人の導入事例やお役立ちコラムはこちらからご覧ください。
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業務改善成功のカギ>RPA導入・活用事例10選【業務改善ノウハウ】
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お役立ちコラム>OCRとRPAで何ができるか徹底解説
お役立ちコラム>RPAとExcelマクロ(VBA)の違いや上手な併用法
お役立ちコラム>デジタルトランスフォーメーション(DX)とRPA
DXGO(日本企業にデジタルトランスフォーメーションを!)>RPA関連コラム