業務をシステム統合 スピード感ある対応目指す

業務をシステム統合 スピード感ある対応目指す
Before
  • オフコンベースのシステムを運用していた。システムの仕様がブラックボックス化していた。
After
  • オープン化を実施。システムの標準化を進め属人化を廃止。40社とのEOSを実現。
  • WMS(物流管理センターシステム)と伝発名人、検品支援名人が連携。

効果の出るIT活用術

ユーザックシステム「名人」シリーズ導入事例(7)

業務をシステム適合スピード感ある対応目指す

某総合商社が推進する、飼料原料から生産加工、販売、流通まで一貫した畜産業の経営体制構築を行う「畜産インテグレーション」事業の商品開発・販売部門を担うフードリンクは、ユーザックシステムの名人シリーズを複数導入し、スピード感のある業務対応を目指している。

量販店からの受注に対応するEDIソリューション「EOS名人.NET」、伝票発行システム「伝発名人.NET」、ハンディターミナルによるバーコード検品システム「検品支援名人」を活用し、業務をシステムに合わせるコンセプトの下、受注・帳票・物流面での作業効率の改善を進めている。

吉田和幸情報システム・ロジスティックス部係長は、「量販店からの受注は細かなプログラムが多く、標準化が難しい」と語る。従来、同社ではオフコンベースでサブシステムも含めすべて1台で運用していた。

11年にシステムのオープン化に乗りだし、その一貫としてEOSシステムも刷新、「EOS名人.NET」を導入した。もともとユーザックシステムは小売業で培ったノウハウを持っており、緊急時にも対応するサポート体制もあったことが決め手となった。
「EOS名人.NET」について、平井宏治情報システム・ロジスティックス部シニアマネージャーは「小回りが利き、量販店ごとのプログラム変換が可能」であるメリットを示す。それまでのシステムは、担当者がその都度異なる仕様にしており、極端に細分化された「ブラックボックス状態」(平井シニアマネージャー)にあった。受注手順も相手先に対応して、社内フォーマットに変換し、計上するまでの一連の動作を全て手入力で行っており、特に計上業務は高度にカスタマイズ化されていたため、特定のノウハウを持った社員しか扱えなかった。

同社の扱う畜産品の特徴として、年末年始など繁忙期のピークがある。例えば、クリスマスの時期にニーズが高まるチキン、正月の時期に注文が増える雑煮用鶏肉など、「年1回、1年ぶりの発注」となるケースだ。こうしたイレギュラー対応にも標準化が求められていた。
そこで同社は標準化に着手。属人性を解消するとともに、マスターデータを共有。平井シニアマネージャーは、「ツール化したことで、社員の効率化・省力化の意識も高まってきた」と効果を語る。現在はEOSで40社・137本に対応している。

物流面では、「伝発名人.NET」を物流管理センターシステム(WMS)の一機能として導入。出荷指示に基づくピッキング、納品伝票発行などを行い、「EOS名人.NET」とも連携させ、帳票管理も効率化した。
また、「検品支援名人」を利用することで、物流の効率化も達成している。
吉田係長は、「WebEDIも増加傾向にあるため、手作業の効率を改善し、さらに本業へ専念できるようにバックアップしていきたい」と語る。
日本食糧新聞社 小澤弘教 氏

フードリンク株式会社

-当事例について-

当事例は、日本食糧新聞に掲載された記事「効果の出るIT活用術」を転載しています。同記事は、ユーザックシステムが提供する「名人シリーズ」などの商品・ソリューション導入事例を毎月1回、全10回にわたってレポートするものです。

日本食糧新聞

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