RPA導入の稟議書に必要な10項目|書き方と記載例を解説

RPA導入の稟議書には、申請内容、導入の背景、目的、対象業務、製品の選定理由、トライアル結果、費用、期待効果、運用体制、リスクと対策を記載します。
RPAの機能や便利さだけを説明しても、承認者は導入の必要性を判断できません。
「なぜ導入するのか」「どの業務を自動化するのか」「いくらかかり、どのような効果を得られるのか」「導入後に誰が運用するのか」を具体的に示す必要があります。
また、RPAは導入すれば自動的に効果が出るものではありません。シナリオの作成や修正、エラー対応、対象システムの変更に伴うメンテナンスも必要です。稟議書では、こうした運用上の負担やリスクも含めて説明することが重要です。
この記事では、RPA導入の稟議書に必要な10項目と、承認者に伝わりやすい書き方、費用対効果の計算方法、記載例を紹介します。

RPA導入の稟議書に必要な10項目

RPA導入の稟議書に記載する項目は、会社の書式や決裁規程によって異なります。
自社で指定されたフォーマットがある場合は、その書式に従ったうえで、次の10項目を盛り込みましょう。

項目

記載する内容

1.申請内容

何について承認を求めるのか

2.背景・課題

現在どのような問題が発生しているか

3.導入目的・目標

RPAによって何を改善するか

4.対象業務・導入範囲

どの業務を、どこまで自動化するか

5.製品選定理由

なぜそのRPAツールを選んだか

6.トライアル結果

実業務で動作や効果を確認できたか

7.導入費用

初期費用と継続して発生する費用

8.効果・費用対効果

どの程度の効果を見込めるか

9.スケジュール・体制

いつ、誰が導入・運用するか

10.リスク・対策

想定される問題と対応方法

1.申請内容と決裁してほしい事項

稟議書の冒頭には、何について承認を求めているのかを簡潔に記載します。
承認者が最初に知りたいのは、RPAの詳しい機能ではなく、今回の決裁事項です。次の内容を明確にします。

  • 導入するRPAツールの名称
  • 導入する部門や対象業務
  • 契約期間
  • 初期費用と年間費用
  • 導入予定日
  • 承認してほしい事項

記載例:
営業管理部における受注データ転記業務の効率化を目的として、RPAツール「○○」を導入したく、初年度費用○○万円の支出について承認を申請します。

RPAを導入したい」という表現だけでは、決裁の対象が分かりません。製品、費用、範囲、開始時期をできるだけ具体的に示しましょう。

2.導入の背景と現在の課題

次に、なぜRPAを導入する必要があるのかを説明します。
課題は「作業が大変」「非効率である」といった抽象的な表現ではなく、業務量や時間、件数などを使って具体的に記載します。
整理する項目の例は次のとおりです。

  • 対象業務の内容
  • 作業の発生頻度
  • 1回あたりの作業時間
  • 作業を行う人数
  • 月間または年間の総作業時間
  • 残業の発生状況
  • ミスや手戻りの件数
  • 属人化や引き継ぎの問題
  • 繁忙期に発生している問題

記載例:
現在、受注担当者3名が、Web受注システムから受注データをダウンロードし、基幹システムへ転記しています。作業は1日2回、1回あたり約60分を要しており、月間の作業時間は約120時間です。
また、繁忙期には入力遅延や転記ミスが発生し、確認・修正作業も担当者の負担となっています。

現状を数値で示すことで、RPA導入の必要性や、導入後の効果を判断しやすくなります。

3RPAを導入する目的と目標

導入の目的には、RPAを導入することで何を改善したいのかを記載します。
目的の例としては、次のものがあります。

  • 手作業の削減
  • 残業時間の削減
  • 人手不足への対応
  • 入力ミスや処理漏れの防止
  • 業務処理の迅速化
  • 属人化の解消
  • 業務品質の安定化
  • 担当者が付加価値の高い業務に取り組む時間の創出

可能であれば、目的に対応する数値目標も設定します。

記載例:
受注データの取得・転記作業をRPAで自動化し、月間120時間の手作業を月間20時間以下に削減することを目標とします。あわせて、転記ミスと処理遅延の削減を図ります。

DXを推進する」「生産性を向上する」といった大きな言葉だけでは、達成状況を測定できません。
目的とともに、削減時間、処理件数、エラー件数などの指標を記載しましょう。

4.自動化する対象業務と導入範囲

RPAの稟議書では、どの業務をどこまで自動化するのかを明確にします。次の内容を記載します。

  • 対象部門
  • 対象業務
  • 現在の業務手順
  • RPAが担当する処理
  • 人が引き続き担当する処理
  • 使用するシステムやファイル
  • 1日または1カ月あたりの処理件数
  • 初期導入時の範囲
  • 将来的な展開予定

RPAを導入しても、すべての処理を完全に無人化できるとは限りません。
たとえば、データの取得と転記はRPAが行い、例外データの確認や最終承認は人が行う場合があります。RPAと人の役割を分けて記載すると、導入後の業務をイメージしやすくなります。

記載例:
初期導入では、Web受注システムからのCSVデータ取得、データ形式の整形、基幹システムへの入力を自動化します。
エラーとなったデータの確認、取引条件の判断、処理結果の最終確認は、従来どおり担当者が行います。

対象業務の選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。

RPA導入で最初に選ぶべき業務とは?選定基準と進め方を解説

5RPAツールの選定理由

稟議書では、なぜそのRPAツールを選んだのかも説明します。単に「有名だから」「使いやすそうだから」ではなく、自社の要件と比較結果に基づいて記載します。
主な比較項目は次のとおりです。

  • 対象システムへの対応
  • 自動化に必要な機能
  • 処理の安定性
  • シナリオの作成・修正のしやすさ
  • 実行方式
  • 管理機能
  • セキュリティ
  • サポート内容
  • 導入・運用コスト
  • 将来的な拡張性

記載例:
3製品を比較した結果、対象となるWebシステムでの操作安定性、シナリオ修正のしやすさ、導入後のサポートを評価し、○○を選定しました。
最安価の製品ではありませんが、運用停止時の支援とシナリオ作成支援を含めた総合的な運用負荷を考慮しています。

価格だけで選ばなかった場合は、価格差に見合う理由を説明することが重要です。

RPAツールの比較方法は、以下の記事も参考にしてください。

RPAの選び方とは?押さえておきたい5つのポイントと導入7ステップを解説

6.トライアル・PoCの検証結果

RPA導入前にトライアルを実施した場合は、その結果を記載します。
資料やデモだけでなく、自社の業務とシステム環境で動作を確認していることは、導入判断の根拠になります。主な記載項目は次のとおりです。

  • トライアルの実施期間
  • 検証した対象業務
  • 使用したシステムやデータ
  • シナリオ作成にかかった時間
  • 処理の成功状況
  • 処理時間
  • 発生したエラー
  • エラーへの対応方法
  • 操作性や修正のしやすさ
  • サポートの対応
  • トライアルで判明した課題
  • 本格導入までに必要な対応

記載例:
20XX年○月○日から○月○日までトライアルを実施し、受注データ50件の取得・転記を検証しました。通常データはすべて正常に処理され、手作業で約60分かかっていた処理を約15分で完了できました。
一部の例外データについては処理を停止するため、対象データを除外し、担当者へ通知する処理を追加する予定です。

トライアルで課題が見つかった場合も、隠す必要はありません。課題の内容と、本格導入までにどのように解消するかを記載することで、現実的な計画として説明できます。

RPAトライアルで確認すべき項目とは?本格導入前に確認したい8つのポイント

7.導入にかかる費用

RPA導入に必要な費用は、ライセンス料金だけではありません。初期費用と継続して発生する費用を分け、可能であれば複数年分の総額を示します。

初期費用の例

  • 初期設定費用
  • 導入支援費用
  • シナリオ作成費用
  • 操作研修費用
  • パソコンやサーバーなどの環境準備費用
  • 外部委託費用

継続して発生する費用の例

  • 月額または年額のライセンス費用
  • 保守・サポート費用
  • シナリオの修正・追加費用
  • 運用・メンテナンスにかかる社内工数
  • 実行環境やクラウドサービスの利用費用
  • 担当者の教育費用

費用の記載例:

費用項目

初年度

2年目以降

RPAライセンス

1,200,000

1,200,000

初期設定・導入支援

300,000

シナリオ作成

400,000

100,000

研修・教育

100,000

50,000

運用・保守

200,000

200,000

合計

2,200,000

1,550,000

上記金額は例です。実際の費用は、製品、導入規模、契約内容によって異なります。RPA導入に必要な費用の詳細は、以下の記事で解説しています。

RPAの導入コストはどれくらい?種類別の相場・価格以外に重視すべきことを解説

8.期待できる効果と費用対効果

RPA導入による効果は、定量効果と定性効果に分けて記載します。

定量効果

  • 作業時間の削減
  • 残業時間の削減
  • 処理件数の増加
  • 外注費の削減
  • ミスや手戻りにかかる工数の削減
  • 繁忙期の応援人員や派遣費用の削減

定性効果

  • 業務品質の安定化
  • 属人化の解消
  • 担当者の心理的負担の軽減
  • 処理の迅速化
  • 顧客対応時間の確保
  • 付加価値の高い業務への時間配分
  • 業務手順の標準化
  • 内部統制の強化

稟議書では、定量効果を中心に示し、金額に換算しにくい効果を定性効果として補足します。
ただし、削減できる作業時間を、そのまま人件費の削減額として扱う場合は注意が必要です。
RPAによって年間1,000時間を削減できても、実際に給与や人員が減るとは限りません。その場合は「1,000時間分の人件費削減」ではなく、「年間1,000時間の業務時間を創出」「人件費換算で○○万円相当」と表現する方が正確です。

9.導入スケジュールと推進・運用体制

RPA導入の承認後、誰がどのように進めるのかを記載します。スケジュールには、次の工程を含めます。

  • 契約
  • 利用環境の準備
  • 対象業務の詳細整理
  • シナリオ作成
  • テスト
  • 操作研修
  • 本番運用開始
  • 効果測定
  • 他業務への展開判断

体制については、次の役割を明確にします。

  • 導入責任者
  • プロジェクト担当者
  • 対象業務の担当者
  • シナリオ作成・修正担当者
  • 実行結果の確認担当者
  • エラー対応担当者
  • 情報システム部門
  • ベンダーの支援範囲

記載例:
営業管理部長を導入責任者とし、営業管理部と情報システム部が連携して導入を進めます。
日常の実行結果は営業管理部が確認し、システム環境やアカウントの管理は情報システム部が担当します。シナリオ作成と初期のエラー対応については、ベンダーの導入支援を利用します。

担当者名まで確定していない場合でも、どの部門が何を担当するのかは決めておきましょう。

10.想定されるリスクと対策

稟議書にリスクを書くと、承認されにくくなるのではないかと考えるかもしれません。しかし、リスクに触れないまま効果だけを示すと、検討が不十分だと判断される可能性があります。主なリスクと対策の例は次のとおりです。

想定されるリスク

対策

対象システムの画面変更で停止する

システム変更をRPA担当者へ共有し、事前にテストする

通信障害や表示遅延で処理が止まる

待機・再実行・エラー通知を設定する

誤ったデータを入力する

入力前後のチェックと処理結果の確認を行う

ID・パスワードの管理が不適切になる

RPA専用アカウントと適切な権限を設定する

シナリオが属人化する

管理台帳、設計書、変更履歴を残す

担当者の異動で運用できなくなる

複数名を教育し、引き継ぎ手順を整備する

想定した効果が得られない

定期的に効果を測定し、対象業務やシナリオを見直す

エラーにより業務が遅延する

手作業へ切り替える方法と復旧手順を決める

すべてのリスクをゼロにする必要はありません。発生した場合に検知できるか、影響を抑えられるか、復旧できるかを示すことが重要です。

RPA導入の費用対効果を稟議書に記載する方法

RPA導入の費用対効果を計算するには、まず現在の作業時間と、導入後に人が行う作業時間を比較します。

年間削減時間を算出する

基本的な計算式は次のとおりです。

年間削減時間
=現在の年間作業時間-RPA導入後に人が行う年間作業時間

現在の年間作業時間は、次の式で求められます。

1回あたりの作業時間×年間の実施回数×担当人数

たとえば、3名が12時間、月20日、年間12カ月行っている業務では、年間作業時間は次のようになります。

2時間×3×20×12カ月=1,440時間

RPA導入後の確認や例外対応に年間240時間かかる場合、年間削減時間は1,200時間です。

創出できる時間を金額に換算する

年間の効果額
=年間削減時間×1時間あたりの人件費単価

1時間あたりの人件費単価を3,000円とした場合は、次のようになります。

1,200時間×3,000円=3,600,000円相当

前述のとおり、実際に人件費が減少しない場合は、「年間360万円の人件費削減」と断定せず、「年間1,200時間、360万円相当の業務時間を創出」と記載します。

年間の純効果を算出する

年間効果額から、継続的に発生する費用を差し引きます。

年間純効果
=年間効果額-年間運用費用

年間効果額が360万円、年間運用費用が155万円の場合は、年間純効果が205万円となります。

投資回収期間を算出する

投資回収期間
=初期投資額÷月間純効果

初期投資額や費用の考え方は企業によって異なります。稟議書では、使用した金額、期間、人件費単価、対象業務などの前提条件も記載しましょう。

効果を過大に見せるより、確認作業やメンテナンス工数も含めて、根拠のある試算を示す方が信頼を得やすくなります。

RPA導入の稟議書の記載例

以下は、RPA導入の稟議書を作成する際の簡易的な記載例です。実際には、自社の書式や決裁規程に合わせて調整してください。

件名
営業管理部における受注データ入力業務へのRPA導入について

申請内容
営業管理部の受注データ入力業務を自動化するため、RPAツール「○○」を導入したく、初年度費用220万円の支出について承認を申請します。

背景・課題
現在、担当者3名がWeb受注システムから受注データを取得し、基幹システムへ入力しています。
作業には年間約1,440時間を要しており、繁忙期には入力の遅れや転記ミスも発生しています。また、担当者の残業と業務の属人化が課題となっています。

導入目的
受注データの取得、データ整形、基幹システムへの入力を自動化し、年間作業時間を1,440時間から240時間へ削減します。
年間1,200時間の業務時間を創出し、担当者を顧客対応や受注内容の確認など、人による判断が必要な業務へ配置します。

対象範囲
初期導入では、以下の処理を対象とします。

  • Web受注システムへのログイン
  • 受注データのダウンロード
  • CSVデータの整形
  • 基幹システムへの入力
  • 処理結果の出力
  • エラー発生時の担当者への通知

例外データの確認と処理結果の最終確認は、営業管理部の担当者が行います。

製品選定理由
3製品を比較し、対象Webシステムでの動作安定性、シナリオ修正のしやすさ、導入後のサポート体制を評価して○○を選定しました。

トライアル結果
2カ月間のトライアルを実施し、通常データ50件の取得・転記を正常に処理できることを確認しました。
手作業で約60分かかっていた処理を約15分で完了できました。一部の例外データについては、処理を停止して担当者へ通知するようにシナリオを修正します。

費用

  • 初年度費用:220万円
  • 2年目以降:年間155万円
  • 契約期間:1年間
  • 費用内訳:別紙見積書参照

期待効果

  • 年間削減時間:1,200時間
  • 人件費換算効果:年間360万円相当
  • 年間運用費用:155万円
  • 年間純効果:205万円相当
  • その他の効果:転記ミスの削減、処理時間の短縮、業務の属人化解消

スケジュール

  • 20XX月:契約・環境準備
  • 20XX月:シナリオ作成・テスト
  • 20XX年○月:担当者研修
  • 20XX月:本番運用開始
  • 運用開始3カ月後:効果測定と対象業務の見直し

推進・運用体制
導入責任者を営業管理部長とし、営業管理部と情報システム部が共同で導入します。営業管理部が処理結果の確認と業務上のエラー対応を行い、情報システム部がアカウントと実行環境を管理します。

リスクと対策
システム画面の変更や通信障害によってRPAが停止する可能性があります。エラー通知と実行ログを設定し、停止時には担当者が処理状況を確認します。また、復旧までの間は手作業へ切り替えられるよう、従来の業務手順を残します。

RPAの稟議書を作成するときのポイント

結論と決裁事項を最初に書く

稟議書は、RPAについて詳しくない承認者も読みます。冒頭で、何を導入し、どの業務に使い、いくらかかり、何を承認してほしいのかを示しましょう。RPAの仕組みや機能の説明から始めると、申請の目的が伝わりにくくなります。

現状の課題を数値で示す

「作業負担が大きい」ではなく、作業時間、担当人数、処理件数、ミス件数、残業時間などを記載します。数値を示すことで、導入の必要性と効果の根拠が明確になります。

経営・管理者の視点で効果を整理する

現場担当者にとって「作業が楽になる」ことは重要ですが、それだけでは投資判断の根拠として弱い場合があります。次のような組織全体への効果に置き換えて説明します。

  • 処理能力の向上
  • 残業や外注費の抑制
  • 人手不足への対応
  • 業務品質の安定化
  • 属人化による事業継続リスクの低減
  • 顧客対応時間の確保
  • 業務の標準化

試算値と実績値を分ける

稟議書に記載する効果には、現在の実績、トライアルで確認した結果、本格導入後の予測が混在することがあります。たとえば、次のように区別します。

  • 現状実績:現在の作業時間は年間1,440時間
  • トライアル実績:50件を15分で処理
  • 導入後の試算:年間1,200時間を削減できる見込み

確認済みの事実と予測を分けることで、試算の信頼性が高まります。

デメリットやリスクを隠さない

RPAの利点だけを並べるのではなく、システム変更時の修正、エラー対応、アカウント管理、担当者の教育なども記載します。そのうえで、具体的な対策と担当部門を示しましょう。

稟議書を回す前に関係部門へ相談する

RPA導入には、業務部門だけでなく、情報システム部門、セキュリティ担当、経理・購買部門などが関係することがあります。稟議書を提出してから初めて相談すると、セキュリティ、契約、予算、運用体制などの確認で差し戻される可能性があります。
提出前に、少なくとも次の点を確認しておきましょう。

  • 情報システム部門:実行環境、アカウント、セキュリティ
  • 経理・購買部門:予算区分、契約、支払条件
  • 業務部門:対象業務、効果、運用担当者
  • 決裁者:投資判断で重視する項目

RPA導入の稟議書に関するよくある質問

RPAの稟議書は誰が作成すればよいですか?

RPA導入の主幹部門やプロジェクト担当者が中心となって作成します。ただし、対象業務の内容は業務部門、システム環境とセキュリティは情報システム部門、費用は経理・購買部門など、項目ごとに関係者へ確認する必要があります。

稟議書を作成する前にトライアルは必要ですか?

すべての企業で必須とは限りませんが、可能であれば実施することをおすすめします。実際の業務やシステムで動作を確認することで、製品選定理由や導入効果の根拠を示しやすくなります。また、導入後に発生する課題を事前に把握できます。

RPAの効果を金額に換算できない場合はどうすればよいですか?

まず、削減できる作業時間や処理件数を示します。そのうえで、ミスの削減、業務品質の安定化、属人化の解消、繁忙期対応などを定性効果として記載します。
無理にすべてを金額換算するより、算出できる効果と、金額では示しにくい効果を分ける方が分かりやすくなります。

人件費換算効果は人件費削減として記載できますか?

RPA導入後に実際の人員や残業代、外注費が減る場合は、削減額として記載できます。
人員や給与が変わらず、空いた時間を別の業務に充てる場合は、「人件費削減」ではなく、「創出時間」または「人件費換算効果」として記載する方が適切です。

RPA導入後の効果はいつ測定すればよいですか?

運用が安定した段階で測定します。たとえば、運用開始から1カ月後に動作やエラーを確認し、3カ月後に削減時間や処理件数を評価する方法があります。その後も半年ごと、年度ごとなど、定期的に確認しましょう。

まとめ

RPA導入の稟議書には、次の10項目を記載します。

  1. 申請内容と決裁してほしい事項
  2. 導入の背景と現在の課題
  3. RPAを導入する目的と目標
  4. 自動化する対象業務と導入範囲
  5. RPAツールの選定理由
  6. トライアル・PoCの検証結果
  7. 導入にかかる費用
  8. 期待できる効果と費用対効果
  9. 導入スケジュールと推進・運用体制
  10. 想定されるリスクと対策

RPAの機能やメリットを説明するだけでなく、現状の課題、費用、効果、運用方法を具体的に示すことが重要です。
特に、作業時間や処理件数などの数値、トライアルで確認した結果、導入後に必要な運用・メンテナンスを記載すると、承認者が導入の妥当性を判断しやすくなります。

RPA導入の全体的な進め方や、対象業務の選定、トライアル、運用については、以下の記事で詳しく解説しています。

RPA導入の進め方とは?手順・費用対効果・失敗しないポイントを解説

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