RPA選定のポイント

「RPA導入に失敗しないためのポイント」において、「身の丈にあったRPAを選定」することが大切であり、そのためのRPA選定のポイントは以下の通りであるとお伝えいたしました。

  1. 自動化の実現性、安定性
  2. 開発、保守の容易性
  3. 初期コスト、運用コスト

具体的にどのようなことに注意すれば良いのか確認しましょう。

1.自動化の実現性、安定性

現在手作業で行っている業務、パソコン操作にはどのようなものがあるでしょうか。

  • 基幹システムの入力、照会、データ取得などWindowsアプリケーションの操作
  • 取引先のWebサイトから受注データダウンロード、データ入力などWebブラウザの操作
  • 取引先との各種データをやりとりするメール操作
  • データ集計などのEXCEL操作

主に上記の操作があげられます。
RPAはルールに基づいた業務の自動化を得意としていますので、対象となる画面やメッセージの表示がいつも一定であることが望ましいと言えます。
それが自動化の実現性や安定性に大きく影響するからです。

しかし、業務によっては毎回表示される画面が異なり、条件によっては次のアクションが異なる場合があります。とくにWeb画面では画面レイアウトや表示項目が多く変化します。あらかじめ自動化したい業務が自動化できるか、毎回安定して自動化できるかを必ず確認しましょう。

RPAツールには画面や操作対象となる項目の指定方法がいくつかあります。画面が変化しやすい場合は、
特に注意が必要です。

1.HTMLタグ、UIタグによる項目指定
HTMLタグ,UIタグによる指定。画面デザインの変化や解像度の違いなどに影響されず、確実な項目指定が可能。

2.キーボード操作による項目指定
TABやショートカットキーなどによる指定。
画面表示とキー操作のタイミングがズレると誤動作が起きやすい。

3.画像内の座標による項目指定
操作したい項目を画像内の座標で指定。事前に登録した画像が認識できない場合は誤動作する可能性が高い。(下記参照)

「画像内の座標による指定(画像指定)」には注意が必要!

画像内の座標指定は以下の操作において誤動作しやすいため注意が必要です。

  • マウスオーバーで表示される項目
  • 画面スクロールで表示される項目
  • よく似た形状のボタン、チェック項目
  • 開発と実行PCが異なる画面環境(解像度、画面サイズの違い)
  • デザインや表示色が変化しやすいブラウザ画面

4.画面内の座標による項目指定
表示位置の少しの変化でも誤動作しやすい。

2.開発、保守の容易性

当社のRPA導入ユーザー調査(2018年5月、100名回答)では、自社開発が68%で、内訳は情報システム部門が42%、RPA専門部門が17%、利用部門が9%でした。
開発や保守のしやすさが、RPAの普及に大きく影響します。

RPAツールは開発者向きだが、タグによる項目指定を推奨し、確実な画面操作ができるツール、画面の項目を画像で指定するエンドユーザー向きのツールなど、様々な特徴をもったツールがあります。自社の開発体制をや自動化の安定性をどこまで意識するかが判断のポイントとなります。

また、業務の自動化は画面操作だけではありません。エラー時の対応、メール通知のしやすさ、大量のデータ処理、変換作業、さらにはシナリオ実行のスケジュール機能など、業務プロセス全体を自動化する視点で、開発の効率化、保守のしやすさを見極める必要があります。

一方、RPAといえども他のシステム同様、開発会社に委託する企業も少なくありません。
当社の調査では32%が外部に委託していると回答しています。情報システム部門がRPAの開発に時間を割けない、他のシステムに比べ保守工数がかかるなど、外部に委託した方がメリットがあるという判断です。
何れにしてもRPAベンダーのサポート体制(対応スピード、TEL対応など)も重要な要素と言えます。

3.初期コスト、運用コスト

対象業務の自動の実現性や安定性、そして開発のしやすさ、サポート体制などが検証できれば、いよいよ本格導入のための最後のポイント、導入価格です。

多くのRPAは年間ライセンスでの契約となります。毎年、使用ライセンスを更新する形態ですが、さらに実行するロボット(自動化シナリオ)の数で課金されるツールもありますので、運用まで含めたコストを事前に確認しましょう。

サーバ型で全社のRPAを集中管理すべきか、導入の手軽なデスクトップ型で展開すべきか、自社にあった運用方法とコストのバランスも大切です。

<複数のRPAを導入する企業も>
大企業では全社導入をする前提で、大規模な構成、ライセンスを一括契約する場合もあると聞きます。
しかし、現場部門で業務を自動化したいが、使用料が高い、情シスに依頼してもなかなか開発してくれないとうことで、部門の判断でRPAを導入するケースもあります。
導入部署や業務など、さまざまな事情で複数のRPAを使い分ける企業も出てきています。

今すぐ無料でダウンロード