アイトス株式会社 様
e-受信FAX×Knowfaによる自動化!人の判断検証完了により「売上アップ」「生産的な業務」へ!


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作業服やオフィス事務服、サービスウェア、安全用品などを幅広く企画・販売するユニフォームメーカー、アイトス株式会社(本社:大阪市・東京)。全国の取引先から日々寄せられる注文を、大阪と東京の受注チームが受け止め、基幹システムへと入力しています。扱う商品はブランド・品番・カラー・サイズのバリエーションが非常に多く、注文のかたちもFAXやPDFなどさまざま。その一件一件を人の手で読み解いて入力する作業が、受注チームの大きな負担となっていました。
同社は現在、受注処理を自動化するために「Knowfa(ノウファ)受注AIエージェント(以下、Knowfa)」の導入準備を進めています。すでに注文票の導入実証を終え、クラウドストレージや連携システムの整備、プロンプトの作り込みといった運用開始に向けた構築を進めている段階です。まだ本格運用の前であり、定量的な成果はこれからですが、その手応えと将来像には確かな期待がにじみます。
今回は、情報システム部でRPAやAIの推進、受注インポートや物流業務システムの運用保守を担当する小林様に、Knowfa導入の背景と、ユニフォーム業界ならではの受注処理の難しさ、そして描いている将来像についてお話をうかがいました。
アイトス株式会社と情報システム部の役割
Q まず、御社の事業と、小林様のご担当について教えてください。
小林様:当社は作業服やオフィスの事務服、サービスウェア、安全用品などを企画・販売しているユニフォームメーカーです。製造や建築、物流、運輸といった現場で着られる作業着から、食品・医療の現場向けの白衣まで、幅広い商品を取り扱っています。全国の取引先から注文をいただき、それを受注チームが処理して出荷につなげる、という流れで日々の業務が回っています。
小林様:私自身は情報システム部に所属しています。もともと物流現場に10年ほどいた経験があり、いまは受注インポートや、物流にかかわる業務システムの運用・保守、業務改善、そしてRPAやAIの推進を担当しています。現場の目線とシステムの目線、その両方から業務改善に取り組めるのが自分の強みだと思っています。今回のKnowfaの導入も、その延長線上にある取り組みです。
自動化の原点 ― 物流現場で出会った「Autoジョブ名人」
Q 業務の自動化に取り組むようになったきっかけは何だったのでしょうか。
小林様:もともとは物流部門にいたのですが、当時は手入力が中心の業務が多く、「これはもっと自動化できるはずだ」と感じることがよくありました。転機になったのは、いまから7〜8年ほど前です。物流現場でEDI(電子データ交換)に対応することになり、そのタイミングでユーザックシステムさんの「Autoジョブ名人」を導入しました。これが、当社にとって業務自動化の先駆けになったんです。
小林様:実際にツールで手作業が置き換わっていくのを目の当たりにして、「DX(デジタルトランスフォーメーション)はこんなに業務を変えられるのか」と可能性を実感しました。その経験があったからこそ、いまシステム部門で自動化を推進する役割につながっていると思います。名人シリーズには長くお世話になってきたので、Knowfaというかたちで受注処理そのものにAIを活かせると聞いたときは、自然と「やってみたい」という気持ちになりました。
導入前の課題 ― PDF化しても、結局は「手打ち」に戻ってしまう
Q Knowfaの導入前は、受注処理のどこに負担を感じていましたか。
小林様:DXが進んで、取引先とのデータ連携は以前よりずいぶん増えました。それでも、いまだにPDF形式だけで届く注文や、FAXでいただく注文がかなり残っています。ユニフォーム業界はまだまだアナログな部分が多いんです。
小林様:よく誤解されるのですが、「PDFになっているなら、もう自動で取り込めるのでは」と思われがちです。ところが実際は、PDF化されていても、結局はその内容を人が目で見て、基幹システムに一文字ずつ手で打ち込んでいるのが現状です。FAXをスキャンしてPDFにしても、そのPDFを見ながら手打ちする ― データにはなっていても、入力の手間はまったく減っていない、というのが正直なところでした。

小林様:注文は特定の時間帯に集中するので、拠点間でPDFを共有して、手が空いている拠点で入力を分担するといった工夫もしてきました。ただ、それはあくまで人手のやりくりであって、根本的な解決にはなりません。人に頼る部分が大きいままだと、繁忙期にはどうしても入力が追いつかず、ミスも起きやすくなります。ここをどうにかしたい、というのがずっとありました。
受注処理に潜む“職人技” ― ユニフォーム業界ならではの注文書の難しさ
受注処理は「注文書の文字を入力するだけ」と思われがちですが、ユニフォーム業界の注文書には、経験を積んだ担当者でなければ正しく読み解けない“クセ”が数多くあります。小林様に、現場で実際に判断に迷いやすい例を挙げていただきました。
Q 具体的には、どのような点が難しいのでしょうか。
小林様:まず多いのが、品番とカラー番号の食い違いです。当社の商品は、品番のあとにカラー番号とサイズが続く構成になっているのですが、注文書によっては品番だけが書かれていてカラー番号やサイズが抜けていたり、逆に色名だけが書いてあって番号がなかったりします。たとえば次のようなケースです。
例:品番「AZ-30000」とだけ書かれ、カラー番号(例:015 チャコール)とサイズ(例:LL)が記載されていない。
例:カラー欄に「紺」とだけ書いてあり、色番号がない。同じ「紺」でもブランドや品番によって番号が異なるため、どのネイビーなのか特定が必要。
例:品番の末尾のカラー番号だけが、実際の商品と一桁違っている(例:015と016)。ベテランなら「この品番にこの色番号は存在しない」と気づける。

小林様:サイズの表記ゆれも独特です。同じサイズでも、注文書によって書き方がまちまちなんです。
例:「LL」「エルエル」「2L」がすべて同じサイズを指している。
例:「3L」「4L」など大きいサイズが、単に「大きめ」とだけ書かれている。
例:メンズ・レディース兼用の品番で、性別やサイズ体系の指定が抜けている。
小林様:さらに、商品名の書き方も取引先によってさまざまです。当社ブランド名(アイトス、アジト、タルテックスなど)を略したり、通称で書かれていたりすると、そのままでは商品を特定できません。カタログ改訂で品番が変わることもあり、旧品番や廃番で注文が来ると、後継の品番に読み替える必要があります。
例:すでに廃番になった旧品番で注文が届き、現行の後継品番へ読み替える必要がある。
例:上下セット品なのか単品なのか、注文書の書き方だけでは判断がつかない。
例:「S〜3Lを各1枚ずつ」といったサイズ展開のまとめ注文を、明細に分解して入力する必要がある。
小林様:そして厄介なのが、備考欄です。ユニフォームは、社名の刺繍やネーム加工、プリントといった追加の指示が備考欄に書かれることがとても多いんです。ここを見落とすと、加工なしで出荷してしまう、といったミスにつながります。
例:備考欄に「左胸に社名刺繍(書体・糸色は前回同様)」と手書きで書かれている。
例:備考欄に「〇日着でお願いします」と納期指示があり、通常の出荷とは別扱いが必要。
例:「前回と同じ仕様で」とだけあり、過去の注文履歴を確認しないと内容が確定できない。
小林様:加えて、FAXの手書き文字そのものの読み取りづらさもあります。「1」と「7」、「0」と「6」が判別しづらかったり、かすれていたり。こうしたものは、これまで担当者が経験と勘で「この取引先ならこう書くはず」と補いながら処理してきました。つまり、受注処理には“職人技”がたくさん詰まっているんです。この判断の部分をどう仕組みに落とし込むかが、自動化の一番の鍵だと考えています。

Knowfa導入のねらい ― 受注処理の稼働を「限りなくゼロ」へ
Q そうした課題に対して、Knowfaにどのような役割を期待していますか。
小林様:ねらいはシンプルで、注文票(PDF)をKnowfaに読み取らせ、プロンプトによる処理で自動的にデータ化することです。いまはWebブラウザ上で注文票を確認したあと、人が手入力しているプロセスがほとんどですが、この手作業をできる限り減らしていきたい。目標は、受注処理そのものにかかる稼働を「限りなくゼロ」に近づけることです。
小林様:もちろん、先ほどお話ししたような判断が必要なケースは残ります。だからこそ、AIに任せられるところはAIに任せ、人は本当に判断が必要なところだけに集中する、という役割分担を目指しています。Knowfaを選んだ理由のひとつは、プログラムを書くのではなく、日本語でAIに指示を出せる点です。現場の担当者が自分の言葉で設定できるので、システム部門だけでなく、実際に受注入力をしているメンバー自身が使いこなせると考えています。
Knowfaに「判断」をどう教えるか ― 具体的なプロンプト例
Knowfaの自動化は「文字を読み取るだけ」ではなく、その先の「判断」をどれだけ言葉で教えられるかが要になります。アイトスでは、共通のプロンプトをベースにしつつ、取引先ごとの書き方のクセに合わせて指示を追加していく想定で、プロンプトの作り込みを進めています。小林様に、準備しているプロンプトのイメージを具体的に挙げていただきました。
Q どのようにプロンプト(指示)を書いていく想定ですか。
小林様:基本は「人に教えるのと同じ」です。ベテランが新人に『この取引先はこう書いてくるから、こう処理してね』と教える、その中身をそのまま日本語で書いていくイメージです。たとえば、こんな具合です。
例:「この取引先はカラー番号を省略して品番だけで注文してくるため、品番と過去の受注履歴から標準カラーを補って特定してください。」
例:「この取引先の『紺』は、品番◯◯のカラー番号015を指します。色名だけの場合はこの対応表に従って番号を割り当ててください。」
例:「サイズ欄の『エルエル』『2L』はすべて『LL』として読み替えて入力してください。」
例:「旧品番◯◯で注文が届いた場合は、後継の現行品番△△に読み替えて登録してください。」
例:「備考欄に『刺繍』『ネーム』『プリント』の記載がある場合は、加工指示ありとして必ずフラグを立て、担当者の確認に回してください。」
例:「備考欄に納期の指定(『◯日着』など)がある場合は、通常出荷と分けて別明細で出力してください。」
例:「『前回同様』と記載がある注文は自動確定せず、過去履歴の確認が必要な案件として担当者に振り分けてください。」
小林様:面白いのは、人が商品を特定するときも、結局は品番やカラー、過去の受注を頭の中で照合して判断している、ということです。やっていることはAIもほとんど同じなんですよね。だから「どう書けば伝わるか」がつかめてくると、ぐっと設定しやすくなります。プロンプトの作り方はすでに勉強会で学んでいて、注文票のPoC導入検証自体は完了しています。いまはクラウドストレージのライセンスまわりの調整を進めながら、全体がスムーズに動くように仕上げている段階です。
属人化の解消 ― ベテランの“暗黙知”を言葉に残す
受注処理の“職人技”を言葉にしていく作業は、そのまま長年の課題だった「属人化」の解消にもつながります。
Q 属人化の面では、どんな変化を期待していますか。
小林様:これまでは『この処理はあの人に聞かないと分からない』という暗黙知が、あちこちにありました。取引先ごとのクセや例外的な処理の勘どころが、担当者の頭の中にしかない状態です。Knowfaに処理させるには、まずその知識を言葉にしてプロンプトに落とし込む必要があります。この言語化はたしかに手間のかかる作業ですが、裏を返せば、これまで個人の頭の中にしかなかったノウハウが、誰でも見える形で残っていくということです。
小林様:暗黙知がプロンプトとして整理されれば、新しく入ったメンバーへの教育や、担当者が変わるときの引き継ぎのハードルは大きく下がります。『その人がいないと受注が回らない』という状態から抜け出して、誰でも標準的に処理できる環境に近づけていきたい。急な欠勤や異動があっても業務が滞りにくくなりますし、これは自動化そのものと同じくらい大きな価値だと考えています。
構築中の業務フロー ― クラウド・名人・Knowfaをつなぐ
Q 実際の業務フローは、どのような形で構築しているのでしょうか。
小林様:いま組み立てているのは、こういう流れです。まず、FAXなどから届いた注文を「e-受信FAXサービス」でTiff,PDF化して、GoogleDriveに出力。それからGoogleDriveの機能でPCのローカルエクスプローラーで同期させます。それを「Autoジョブ名人」経由でKnowfaと連携させ、注文内容を読み取ってCSVデータとして出力します。そのCSVを受注システムへRPAで取り込み、最後にアシスタントが内容を確認して『転送ボタン』を押すと、基幹システムにデータが反映される、という仕組みです。

小林様:ポイントは、最後に人の確認を挟んでいることです。すべてを一気に自動で流し切るのではなく、AIが読み取った内容を人が確認してから確定させる。この一手間を残すことで、入力作業を大幅に減らしながら、人的なミスも抑えられると考えています。すでに使い慣れた名人シリーズやRPAと組み合わせられるので、まったくのゼロから作るわけではない、という安心感もあります。
生まれた時間で何をするか ― 「売上アップ」と「生産的な業務」への期待
Q 自動化によって生まれる時間を、どう活かしたいとお考えですか。
小林様:大阪と東京の受注チームには、合わせて20名ほどのアシスタントがいます。いまはその多くの時間が、手入力に費やされています。Knowfaで入力の時間を減らせれば、その分をもっと付加価値の高い業務に振り向けられます。
小林様:具体的には、お客様へのフォローや、会社全体の改善活動、社内での打ち合わせといった、人だからこそできる仕事です。入力に追われて手が回らなかった部分に時間を使えるようになれば、結果的にお客様との関係づくりや提案にもつながり、売上アップにも効いてくるはずです。単純な省力化にとどまらず、『生産的な業務』へ人の力を振り向けていく ― そこにこそ、この取り組みの本当の狙いがあります。
小林様:もうひとつ大きいのは、事業の成長に耐えられる体制になることです。売上が伸びれば、その分だけ受注処理の量も増えます。人手に頼ったままでは、いずれ立ち行かなくなる。自動化を前提にした体制をいまのうちに整えておくことが、これからの成長を支える土台になると考えています。
ユーザックシステムの伴走サポート
Q 導入準備にあたって、ユーザックシステムのサポートはいかがですか。
小林様:プロンプトの作り方やマスタの整え方など、最初はどうしても手探りになる部分があります。そこを、ユーザックシステムさんに丁寧に伴走していただけているのは、とても心強いです。勉強会でプロンプト作成のコツを教わったり、構築で迷ったときに相談できたりする相手がいるというだけで、安心して前に進められます。
小林様:「Autoジョブ名人」の頃から長くお付き合いがあるので、当社の業務やシステムの事情もよく理解してくださっています。新しいツールを一社だけで抱え込もうとすると、どうしても立ち上げに時間がかかってしまいますが、困ったときに一緒に考えてくれるパートナーがいることで、スムーズに準備を進められていると感じています。
今後の展望 ― スモールスタートから全社へ
Q これから、Knowfaの活用をどのように広げていきたいですか。
小林様:まずはスモールスタートで、確実に手応えを得ながら運用を始めます。そのうえで、並行して汎用的な取り込みの仕組みを広げていく方針です。いきなり全部を任せるのではなく、精度を確かめながら対象の注文を少しずつ増やしていく。今後1〜2年かけて対応できる範囲を広げ、成功事例を積み重ねていきたいと考えています。
小林様:視野に入れているのは、受注処理だけではありません。たとえば返品処理は、以前も自動化を検討したことがあるのですが、手書き伝票のPDF化がボトルネックになっていて、いまは保留しています。将来的には、見積書の作成といった受注以外の業務でも、Knowfaを活かした自動化や効率化ができるのではないかと期待しています。請求書や見積書まで含めて、定型的な業務を順番にDX化していく ― そういう広がりを描いています。
小林様:これから受注処理の自動化に取り組む方に伝えたいのは、最初のプロンプト作りやマスタの整備には確かに手間がかかりますが、それを越えれば省力化のメリットはとても大きい、ということです。私たちもまだ運用の入り口に立ったところですが、『まずはDXにトライしてみよう』という一歩が、その先を大きく変えると信じています。
取材を終えて
印象的だったのは、小林様が繰り返し口にされた「人に教えるのと同じ」という言葉です。自動化の成否は、AIに何ができるかという以上に、人がAIに何を、どこまで言葉で教えられるかにかかっている ― アイトスの取り組みは、そのことを具体的な形で示してくれました。
ユニフォーム業界特有の、品番とカラーの食い違いやサイズの表記ゆれ、備考欄の加工指示、手書きFAXの読み取り。これまでベテランが経験と勘で補ってきた“職人技”を、ひとつずつ言葉にしてプロンプトに残していく。そのプロセスは、業務の効率化であると同時に、組織の知識を次の世代へ引き継いでいく営みでもあります。
同社はまだ本格運用の前であり、数字としての成果はこれからです。それでも、PDF化しても結局は手打ちに戻ってしまうという現実に正面から向き合い、受注処理の稼働を「限りなくゼロ」に近づけようとするその姿勢には、確かな手応えが感じられました。生まれた時間を「売上アップ」や「生産的な業務」へと振り向けていく ― アイトスの次のステップに、引き続き注目していきたいと思います。
「まずはDXにトライしてみよう」 ― 受注処理に追われる現場にとって、その最初の一歩を踏み出すヒントが、この事例には詰まっています。
アイトス株式会社について
企業名:アイトス株式会社
本社:大阪本社所在地 大阪府大阪市中央区久太郎町2丁目2番8号 4階
代表者:代表取締役社長 伊藤 崇行
創業:1917年(大正6年) 設立:1950年(昭和25年)
事業内容:作業服・ワーキングウエア、オフィス事務服、サービスウェア、白衣・ナースウエア、介護ウエア、安全用品・安全靴、カジュアルウエアなどの企画・製造・販売。「アイトス」「アジト」「タルテックス」などのブランドを展開するユニフォームメーカー。
