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滋賀県草津市に拠点を置くキムラグリーン株式会社は、土・肥料・プランターなどの園芸用品をホームセンターや園芸店へ卸販売する企業です。ホームセンターとの取引は、得意先が用意したシステムの利用によりFAXが減少している一方で、園芸店向けの受注は長らくFAXが中心となっています。多い時には1回で100アイテム近い注文が届き、それを手入力で処理する負担は決して小さくありません。そこで同社は、スマートフォンで店舗から手軽に発注可能なユーザックシステムの「Pittaly Order(ピッタリー オーダー)」を導入。大塚商会が提供する基幹システム「SMILE V」との連携も実現し、受注処理時間の80%削減を実現し、繁忙期における夜間対応の負担軽減につながりました。
「Pittaly Order」導入の経緯や効果について、代表取締役の木村 真也様にお話をうかがいました。
―――貴社の事業内容について教えてください。
木村 真也氏(以下、木村氏):弊社は滋賀県草津市に拠点を置く、家庭園芸向けの商材を扱う卸売業です。土や肥料、プランターといった園芸用品を、ホームセンター様や園芸店様に卸しています。商圏としては滋賀、京都、大阪を含む近畿圏に加えて、岐阜や愛知にも一部配達しています。お取引先は細かいところも含めると90社ほどで、登録商品数は1万件を超えています。

―――導入前は、どのような課題を感じていらっしゃったのでしょうか。
木村氏:ホームセンター様とのお取引では、ご用意いただいている受発注システムを利用しています。一方で、園芸店様からのご注文はFAXが中心で、弊社側で細かく受注処理を行う必要がありました。取扱品目数が多いため、1回の注文が100アイテムに及ぶこともあり、入力には1件あたり20分から30分かかるケースもありました。
平均すると1日に40件ほどの注文が動いており、そのうち約9割がFAXです。加えて、メーカー様から得意先様へ直送した商品の伝票処理もあるため、前日の注文入力と直送伝票の処理が常に並行して発生していました。
また、弊社はルート配送のため、配達日前日には受注入力が終わっている必要があります。特に4月、5月は園芸のトップシーズンで追加注文も非常に多いため、繁忙期には夜間まで対応しなければならないこともあり、入力業務の負荷が大きな課題になっていました。

―――Pittaly Orderを知ったきっかけを教えてください。
木村氏:2018年頃に参加したIT系の展示会で見かけたのが最初のきっかけです。販売管理システムなどを見て回っていた時に、発注の仕組みとして展示されていたPittaly Orderを見つけました。
当時から、注文の手入力処理に対する課題意識はありました。ITシステムで効率化できないかと考えておりましたが、その時点では他の課題の方が大きく、業務も逼迫していたわけではないため、すぐに検討までには至りませんでした。
―――導入を検討した背景を教えてください。
木村氏:一昨年前ほどから前述の受発注業務の負荷増大に加え、慢性的な人手不足や人件費の上昇の対応に課題がありました。現在は対応ができていても、経営者や一部の担当者だけで対応する形では続かなくなる日がくることを危惧していました。その頃に基幹システム「SMILE V」の導入を終えたため、次の課題として受発注の負荷軽減を通じた工数削減の優先度は高いと考えました。
受発注業務の効率化については、一から仕組みを作るのは時間やコストがかかるため、自社での開発には踏み切れませんでした。そうした中でPittaly Orderの存在を思い出したため、具体的に検討することになったのです。
―――導入の決め手は何でしたか。
木村氏:Pittaly Orderの機能性とコスト面が、弊社の要求をしっかり満たしてくれていました。また、大きな工数をかけずにSMILE Vとの連携が実現できた点も大きかったです。Pittalyクラウドサービスからダウンロードしたデータを変換してSMILE Vへ取り込むことで、30分かかっていた作業を5分以内に短縮できる目途がついたことが、最終的に導入の決め手になりました。
時間をかけて調査すれば、他にも優れたシステムが見つかったかもしれません。しかし、調べた結果、シンプルな機能性とコスト面においてはPittaly Order以上に弊社に適したシステムを探すのは難しいと感じたため、他社製品との比較は特に行っていません。

―――導入を決めたのち、本稼働までに準備されたことはございますか?
木村氏:二つあります。ひとつはSMILE Vとの連携です。Pittalyクラウドサービスからダウンロードした注文データをSMILE Vに取り込むためにはデータ変換が必要です。この作業は手作業でも可能なのですが、作業をより効率化するため、Microsoft Accessで変換システムを開発しました。これにより、ダウンロード後の連携作業が非常にスムーズになりました。
もうひとつは、園芸店様への説明です。いかに便利なシステムであっても、お客様側に注文方法を切り替えるだけのメリットがなければ話は進みません。まずは「FAXでの注文よりも効率化できます」「送信後に履歴も確認できます」といったメリットをきちんとお伝えしました。
―――お客様にはスムーズにご理解いただけたのでしょうか。
木村氏:口頭での説明だけではすぐに導入とはいきませんので、お客様にご利用いただきやすい環境を整えることからはじめました。例えば、店頭の棚札には値段と商品名、容量の記載がありますが、スキャンに必要なJANコードがありませんでした。小さく軽い商品ならすぐに商品のコードを読めますが、重い肥料袋などは毎回商品を裏返してコードを読ませる必要があります。また、商品が棚や店頭にないとスキャンそのものができません。そこで、弊社側でスキャン用のJANコードシールを作成し、お客様の棚に貼る作業を進めました。
まずは「お店の負担はできるだけ増やしません」という形で提案したことで、「それなら利用してみようか」とご納得いただけたと思います。

―――導入後の効果について教えてください。
木村氏:一番分かりやすいのは、やはり入力時間の削減です。Pittaly Orderからの注文データをSMILE Vへ取り込むことで、これまで30分かかっていた作業が5分以内で終わるようになりました。計算すると、入力作業は約80%削減できたことになります。
弊社の入力担当者も最初は変換作業のところで戸惑いもありましたが、慣れてしまえば伝票処理自体はすぐ終わるようになりました。これまでトップシーズンには夜間まで残業していたこともありましたが、それがなくなったのは大きかったですね。担当者にとっても、かなり助かっていると思います。
また、受発注履歴がデジタルデータに残るようになりましたので、商品名の読み間違いや打ち間違いといったミスが発生しにくくなったのも大きいです。もしお客様との間で齟齬があったとしても、注文内容の誤りなのか、弊社側の処理ミスなのか分かりやすくなりました。責任の所在がはっきりするという意味でも、管理しやすくなったと思います。
―――お客様側の反応はいかがでしたか。
木村氏:非常に前向きなお言葉をいただいています。売り場を回りながら発注される園芸店様にとっては、FAXをするために事務所へ戻らずにその場で注文を完結できる点がメリットになっています。また、商品をスキャンして数量を入力するだけで済むため、紙に書く手間がなくなり、アイテム数が多い店舗ほど効率化の効果を感じていただけています。
一方、一番下の棚札を読むために少し屈む必要があるなど、スキャンならではの対応が発生している側面はありますが、それでも手書きで注文書を作る手間は減ったという実感は持っていただけました。


―――今後の展開について教えてください。
木村氏:まだ、導入して間もないため現時点では正式導入が1社。2社目も導入に向けた対応を終え、運用を開始しつつあります。直近では、発注本数が多い4社への展開を確実に進めていきたいと考えています。
社内トライアルの過程では、Pittaly Orderの仕組みが棚卸にも応用できるのではないか、という気づきもありました。商品をスキャンして数量を入力し、データを保持するという作業があるなら、受発注以外の業務も効率化できる可能性があります。優先度は受発注が先ですが、今後はそうした業務にも広げられる余地があると感じています。
―――同業種の方やSMILE Vをご利用の方へのメッセージをいただければ幸いです。
木村氏:昨今は人手不足や人件費の上昇もあり、どの企業も省力化や効率化に取り組んでいると思います。特に、受発注業務については、どの業界でも課題に挙げられることが多いと思いますが、小売店が単独でシステムを入れるのは難しい場合が多いです。だからこそ、今回弊社が取り組んだように、問屋や上流側が主導して輪を広げていくことに意味があると考えています。
Pittaly Orderはコスト面でも十分に現実的な選択肢だと感じています。できるところから進めていけば、きっと現場の工数を減らせるはずです。
―――最後にユーザックシステムに期待することがあれば教えてください。
木村氏:Pittaly Orderはとても良いシステムだと思っています。弊社のように受発注の効率化に悩んでいる会社は決して少なくありません。特に、園芸業界は高齢化が進んでいますので、直感的に分かりやすいUIや機能の実現を期待しています。
弊社も受発注に限らず、広い範囲でPittaly Orderを活用したいと考えています。これからも導入先の拡大や新規の用途への対応など、多方面でサポートをお願いしたいと思います。
―――本日は貴重なお話をありがとうございました。
※2026年3月取材(記載の内容は取材時点での情報です)

