株式会社永井商店 様

旧店舗発注システムの制約から脱却!
新導入の「Pittaly Order」で、導入店舗増と月額コスト削減を実現。

旧店舗発注システムの制約から脱却!新導入の「Pittaly Order」で、導入店舗増と月額コスト削減
ソリューション:
  • 特化
対象製品:
  • Pittaly Order
業種:
  • 卸売業

事例(PDF)

岐阜県飛騨高山を拠点に地域の食を支える株式会社永井商店は、これまでハンディターミナルによる店舗発注システムを利用していました。しかし、サービス提供会社より、2025年6月にサポートを終了するとの連絡を受けたことをきっかけに、新システムの検討を開始。そして、スマートフォンで店舗から手軽に発注可能なユーザックシステムの「Pittaly Order(ピッタリー オーダー)」を導入しました。導入により、旧システムが抱えていた登録品目数の制限や使い勝手などの課題についてもクリアするとともに、導入店舗の拡大と利便性、さらに月額コストの削減にも成功しました。

「Pittaly Order」導入の経緯と成果について、同社のシステムを支える管理部 総務課 課長 中山 幸一 氏にお話を伺いました。

旧システムのサービス終了が目前に。課題は「品目数の壁」

―――貴社の事業内容と強みについて詳しくお聞かせください。
中山 幸一氏(以下、中山氏):
当社は岐阜県飛騨高山を拠点に、加工食品・菓子・日配惣菜・業務用商品・酒類など、幅広い商品を取り扱う卸売会社です。主な販売先は地元のスーパーマーケットや小売店に加え、観光地である高山の特性を活かし、ホテルや外食産業のお客様とも多数お取引をいただいております。

また、当社は三井物産流通グループ株式会社の一員として、全国の食品メーカーから多様な商品を取り寄せるネットワークを有しています。地域密着型の営業体制と情報提供力により、単なる物流にとどまらず、「価値ある卸機能」を創造しています。

さらに、毎年春と秋には展示会を開催し、お取引先様を中心に多数ご来場いただいております。当日は、加工食品、菓子、日配、減塩商材、プラントベース商材、インバウンド向け商材など、幅広い商品をご提案し、おかげさまで毎回盛況です。

令和7年秋季展示会のエントランス
令和7年秋季展示会のエントランス
展示会の様子。多くのお客様にご来場いただき大盛況だった
展示会の様子。多くのお客様にご来場いただき大盛況だった

―――今回、受発注システムを刷新されたきっかけは何だったのでしょうか。
中山氏:
長年利用していたハンディターミナルによる店舗発注システムのサービス終了がきっかけです。サービスの根幹であるアナログ回線の廃止にともない、2025年6月末以降は保証の対象外になると知りました。代替システムへの移行を迫られる状況になったため、合わせてこれまで抱えていた課題が解決できる、他のサービスを探すことになりました。

―――旧システムに感じていた課題を教えてください。
中山氏:
当社にとって最も深刻だったのは、登録できる商品が1000品未満までという厳しい制限です。例えばスーパーでは、小規模な店舗でも2,000アイテム以上取り扱っています。そのため、旧システムでは対応できませんでした。
その結果、旧システムを利用していただけていたのは、100数十社のお取引先のうち、個人商店を中心とした9社に留まっていました。

また、旧システムではマスタに登録済みの商品しか発注できなかったため、登録前の商品、例えば新商品を注文いただく場合は、別途FAXにてご注文いただく必要がありました。お客様側としては二度手間となってしまいますので、新しい商品を積極的にお勧めしづらい状態になっていました。

―――使い勝手の面ではいかがでしたか。
中山氏:
使い勝手にも課題がありました。旧システムの発注端末はハンディターミナルとタブレットの2種類でした。そのうちハンディターミナルはアナログ回線のため、2024年1月以降は順次利用保障ができなくなります。一方のタブレットは表示される文字が小さいため、品目と数量の入力が非常にしにくい仕様でした。
これらの理由から「このシステムをこれ以上広げていくのは無理だ」と限界を感じていました。

株式会社永井商店 管理部 総務課 課長 中山 幸一 氏
株式会社永井商店 管理部 総務課 課長 中山 幸一 氏

決め手はトライアルでの確かな手応え。課題を解決する操作性に営業担当も納得

―――代替システムの選定は、どのように進められたのでしょうか。
中山氏:
新しい受発注システムを探す目的で、2024年3月、東京で開催された「リテールテックJAPAN」へ足を運び、ユーザックシステムのブースで「Pittaly Order」を知りました。同様に、他社製品とも出会い、最終的に3社の製品を比較検討しました。

―――複数社を比較検討する中で、特に重視したポイントは何でしたか。
中山氏:
「旧システムの課題をすべてクリアできること」に尽きます。具体的には、品目数を気にせず登録できること、直感的に使える簡単な操作性、そして将来的に拡大可能なコスト体系の3点を重視しました。

―――「Pittaly Order」の第一印象を教えてください。
中山氏:
スマートフォンのカメラでバーコードを読み取れる、という点にまず惹かれました。他社のデモも見ましたが、パソコンやタブレットの画面から商品を選んで入力するものが多く、それでは旧システムと根本的な使い勝手は変わらないと感じました。一方、「Pittaly Order」は、お客様がご自身のスマホやタブレットで棚にある商品のバーコードをピッと読み取るだけで発注が完了します。この手軽さは、大きなアドバンテージだと感じました。

誰でも・どこでも・簡単・正確に発注できる、スマホ×バーコード受発注アプリ「Pittaly Order」の運用イメージ
誰でも・どこでも・簡単・正確に発注できる、スマホ×バーコード受発注アプリ「Pittaly Order」の運用イメージ

―――「Pittaly Order」を選択された決め手を教えてください。
中山氏:
比較した3社のうち、実際に使えるトライアル環境を提供してくれたのはユーザックシステムだけでした。頭で考えているだけではわからない部分を、トライアルによって実際に操作し確かめることができたのは、選定する上で非常に大きな決め手になりました。

もちろん、トライアルで体験した使い勝手も非常に好評でした。当社の約3万アイテムを超える全商品のマスタを一括で登録し、問題なく動作するかを徹底的に検証した結果、動作はスムーズで、読み取り精度も心配ないレベルだと確認できました。

―――導入決定までの社内でのプロセスについてもお聞かせください。
中山氏:
トライアルは総務課だけでなく、実際にお客様と接する営業担当者にも参加してもらいました。彼らにとっても、お客様に自信を持って勧められるツールかどうかは重要です。2024年 11月中旬に感想を聞いたところ、満場一致で「『Pittaly Order』がいい」という結論になりました。現場の人間がその使いやすさに納得してくれたことが、導入への大きな後押しになりました。

また、ユーザックシステムの柔軟な対応も重要な決め手の一つです。2024年12月には倉庫の移転という大きなプロジェクトが重なってしまい、稟議書の作成や契約書の確認及びシステム機器の移動と設定等のシステム案件といった業務も立て込んでいたため、トライアル期間を延長していただきました。当社の都合に合わせて対応していただけた点も、ユーザックシステムに任せた理由のひとつです。

導入店舗は1.5倍増、月額コストは削減。FAX受注のDXを加速し、さらなる拡大を目指す

―――導入後の展開について教えてください。
中山氏:
2025年 3月に、本社から近い店舗に実験的に導入させていただき、受注データを取り込むサイクルなどを1ヶ月かけて検証しました。そこで十分な手応えを得られましたので、同年4月下旬に3店舗、そして旧システムのサービスが終了する6月までに既存の9店舗すべてを「Pittaly Order」へ移行しました。それに加えて、新しい店舗を出店するお取引様にも導入していただき、現在では15店舗20IDで利用するまでに拡大しています。

―――導入によって得られた最も大きな効果は何でしょうか。
中山氏:
やはり、長年の懸案だった品目数の制限からの解放です。今までシステムの制約で導入を諦めていた、品揃えの豊富なスーパー様にもご提案できるようになったのが最大の成果だと捉えています。お客様からも「今までFAXで別に頼んでいた新商品が、スマホで他の商品と一緒に簡単に発注できるようになったのが一番嬉しい」「タブレットより扱いやすい」などのお声をいただいており、お客様満足度の向上に繋がっていると実感しています。

―――コスト面への影響はいかがでしたか。
中山氏:
旧システムでは、9社で月額のデータ処理利用料が発生していました。しかし、「Pittaly Order」では導入店舗が15店舗に増えたにもかかわらず、月額コストを約50%削減することに成功しています。さらに、従来お客様にご負担いただいていたハンディターミナル用の電話回線費用も不要となり、お客様側にもコストメリットを提供しています。

―――受注業務への影響はありましたか。
中山氏:
マスタに登録する前の商品も発注できるようになったため、新商品のご提案や新店舗への導入促進が非常にやりやすくなりました。また、当社の営業担当者の中には「Pittaly Order」で収集したデータを加工し、棚割りの提案に活用するケースも出てきました。単なる受発注ツールに留まらない活用が生まれてきたのは、うれしい発見でした。

―――御社の今後の展望についてお聞かせください。
中山氏:
当社は「Pittaly Order」の導入を大きく2つのフェーズに分けています。第1フェーズは旧システムを導入していた店舗様への「Pittaly Order」導入と、類似の業態への新規導入です。現時点では想定以上にスムーズに進行していると考えています。

第2フェーズは、導入店舗の拡大と、それにともなう受注業務の見直しです。当社は、お客様からのご注文の多くをFAXでいただいていますが、可能な限り「Pittaly Order」の導入を進めていきたいと考えています。2026年度中に、現在の15店舗から30店舗まで拡大するのが目標です。また、将来的にはホテルや外食といった、小売業以外の業態にも展開していきたいと考えています。

そして、業務課が7人がかりで対応している受注業務の効率化も構想にあります。現在は「Pittaly Order」で受注したデータを手作業で基幹システムに登録していますので、導入店舗がある程度の規模になったら、RPAによる自動化も検討したいと考えています。

―――最後にユーザックシステムへの期待をお聞かせください。
中山氏:
「Pittaly Order」のおかげで、旧システムのサポート終了までに、店舗発注システムをスムーズに移行できました。お客様からも非常に前向きなご意見をいただいています。ユーザックシステムには、今後の導入店舗拡大の際にもサポートいただきたいと思っています。

―――本日は貴重なお話をありがとうございました。

※2025年10月取材(記載の内容は取材時点での情報です)

企業プロフィール
会社名 株式会社永井商店
本社 岐阜県高山市問屋町21番地
創業 1898年(明治31年)7月
事業内容 加工食品・菓子類・日配惣菜・業務用食品・酒類等の卸売業
拠点 本社、第二倉庫
Webサイト https://nagai-st.co.jp/

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