株式会社イートアンドホールディングス 様
膨大なデータ変換業務を「Robo派遣」サービスで完全自動化!
柔軟かつコストパフォーマンスの高さを評価し複数業務へ展開、数百時間の工数削減へ。
DXによる業務効率化が叫ばれる一方、システムの刷新により業務フローの変更を余儀なくされ、結果的に現場の負担が増えてしまう企業は少なくありません。
飲食店経営や食品製造・販売を行う株式会社イートアンドホールディングスもまた、社内システムの統合にともなう業務負荷の増加に悩んでいました。同社は2024年10月にAutoジョブ名人「Robo派遣」サービス※を導入。新システムへの登録用データの生成を自動化し、数百時間の工数削減に成功しました。この導入効果を受け、さらに複数の業務に「Robo派遣」サービスを導入。計7種の業務自動化に成功しています。
そこで今回、「Robo派遣」サービス導入の経緯や効果、今後の展望について、同社情報システム部の杉江麻里衣様にお話を伺いました。
※「Robo派遣」サービス:Autoジョブ名人で動作する自動化シナリオ(=Robo)を、初期費用0円、1業務5,000円/月からの利用を可能にするサービス。自動化シナリオの開発費用は一括で支払う必要はなく、月々の利用料のみで導入可能である点が特徴。
目前に迫る社内システムの刷新。
業務フロー変更を余儀なくされる現場にかかる負担増
― 御社の事業内容と杉江様の役割についてお聞かせください。
杉江麻里衣氏(以下、杉江氏):
弊社はイートアンドグループ全体の経営を管理する持株会社です。グループには、冷凍食品の製造・販売を行う「イートアンドフーズ」や、全国に中華料理チェーンを展開する「大阪王将」「一品香」など、計6社が連なっています。
私の所属する情報システム部は、これらグループ全体の社内SEとして、システムの管理や資産管理、セキュリティ対策などを横断的に担当し、全社共通のルールやインフラ、セキュリティポリシーの策定と管理を行っています。


― RPA導入を検討されたきっかけは何だったのでしょうか。
杉江氏:
きっかけは、現在進行している社内システムの再編です。これまで生産、会計、物流といった領域ごとに独立していたシステムを新システムへ統合するプロジェクトを進行していますが、システム刷新にともない、現場の業務プロセスにも大きな変更が発生していました。
特に大きな課題として見えていたのが、手作業によるデータ登録業務への対応です。これまでのデータ管理は、各部門が管理する個別のシステムやExcelファイル内で完結していました。今後は新システムへ登録する必要がありますが、従来のExcelファイルをそのまま新システムに読み込ませることができないため、登録用のフォーマットのCSVファイルに手作業で変換するという膨大な作業が発生することが予測されたのです。
通常の業務に加えて、新システムの検証作業も並行して進めなければならない状況の中、変換作業まで発生すれば現場がパンクするおそれがありました。さらには、登録するデータは今後も継続的に増え続けますので、早期に変換作業の自動化を導入する必要に迫られたのがきっかけです。
― 数あるRPAツールの中からAutoジョブ名人「Robo派遣」サービスを検討された理由を教えてください。
杉江氏:
以前より別の業務で他社製のRPAを導入していました。このRPAは高機能ですが、専門的な知識がないと扱うのが難しく、現場の担当者が修正や新しいロボットの作成を行うのが困難であるため、仕様変更のたびに高いコストをかけて外部の制作会社に依頼する必要があります。また保守の面でも、問い合わせへの対応が翌営業日以降になるなど、緊急時の柔軟性に欠ける点も課題でした。
新システム導入が迫る状況の中、もっと現場に寄り添った、柔軟でコストパフォーマンスの高いRPAが必要だと考えていたところ、商品開発部門のマネージャーが「ユーザックシステムのRPAがいいのではないか」と提案してくれたのです。そのマネージャーも登録業務の発生にともなう現場の負担増を課題として捉えており、解決のために自ら情報を集めてくれていました。
― 最終的に採用に至った決め手は何だったのでしょうか。
杉江氏:
最終的な決め手は、間違いなくユーザックシステムの「人」に対する信頼感でした。
最初の打ち合わせの段階から、その姿勢は明確でした。私自身、情報システム部とはいえ、全ての現場業務を完璧に把握しているわけではありません。しかし、ユーザックシステムの担当者の方は、弊社の現場担当の説明から業務の本質を的確に汲み取り、深く理解しようと努めてくださいました。
例えば、現場の担当者が業務内容を説明する際に専門用語が使われていたり、説明が前後したりすることがあっても、ユーザックシステムの担当者は「なるほど、こういうことですね」とすぐに本質を掴んでくれます。そのやりとりの様子を見ていた他の社員が「あの人はなんで理解できるの?」と驚いていたほどです。
そうしたやりとりから、私たちの業務に真摯に向き合い、一緒に課題解決を目指してくれる伴走者としての姿勢を強く感じました。これなら複雑な要件をお願いしても、安心して任せられると確信できたことが、Autoジョブ名人を採用する最大の決め手になりました。
― 最初の「Robo派遣」サービスはどのような業務で導入されたのですか?
杉江氏:
最初に導入したのは、グループの中でも特に複雑で、新システム導入の影響が最も大きいと予測されていたレシピ情報登録業務です。この業務は、単純なデータ転記ではありません。弊社独自の複雑なルールで作成されたExcelデータを、これまた別の複雑なルールを持つ登録用のCSV形式に変換する必要があることから、まさに今回のプロジェクトの試金石となるものでした。
― 導入までのプロセスはいかがでしたか?
杉江氏:
2024年6月末にメールで最初の相談をさせていただき、8月には本格的な打ち合わせがスタートしました。その後、9月には発注し制作を開始していただくという非常にスピーディーな展開でした。
当時は新システムの仕様自体がまだ完全に固まっていない中での開発だったため、私どもも手探りの部分が多かったのです。正直に申し上げると「本当にできるのだろうか」「もし変なものが出来上がってきたらどうしよう」という不安がある中でのスタートとなりました。
しかし、その懸念は前向きな形で裏切ってもらえました。先述の通り、ユーザックシステムの担当者には弊社の要望を的確に理解していただいていました。そのためご提示いただくRPAの仕様も適切で、作り直しや大きな仕様変更は全く発生していません。そのため、発注からわずか1ヶ月後の10月には最初のRPAの本稼働を開始することができました。
また、導入後の対応にも驚かされました。一般的に、RPAは導入後も現場の要望に合わせた修正がつきものですが、「こんなことまでお願いしていいのだろうか」と思うような細かな修正依頼にも嫌な顔ひとつせず、すべて真摯に対応してくださいました。
振り返ってみれば、初回のお打ち合わせから今日まで、RPAの運用において困ったことは一度もありません。難易度が高いと思われたRPAを見事に、そして完璧に作り上げてくださったことで、私たちのユーザックシステムへの信頼は確信へと変わりました。
数百時間の工数削減に成功。
現場から湧き上がる「助かった」「ありがとう」の声
― Autoジョブ名人「Robo派遣」サービスの導入によって、具体的にどのような成果が上がりましたか?
杉江氏:
成果は私たちの想像をはるかに超えるものでした。もしレシピ情報登録を手作業でおこなった場合、1件あたり15分程度の時間が必要です。また人力で登録する場合にはミスの懸念もありますので、チェックややり直しにも工数が発生します。
「Robo派遣」サービスを導入後は完全に自動化され、1件あたりの入力時間は5分程度まで短縮できました。削減できた工数は、概算ですがトータルで数百時間に及びます。
この結果を受け、他の部門からもRPAを導入したいという声が上がるようになりました。現在は3つの部門で計7つのRPAを稼働させています。いずれも大きな成果を上げていますが、特に導入効果が大きいのは「ギフトハガキの情報転記」です。以前はお客様からいただいたギフトのお申し込みハガキの情報を、2種類の管理用EXCELファイルに手作業で転記していました。この作業には1件あたり10分以上の時間をかけていましたが、OCRによるデータ化とRPAの自動転記を連携させることで、1件あたり3分程度まで短縮できています。現場の担当者からは「本当に助かった」「楽になった」と、今でも顔を合わせるたびに感謝の言葉をかけてもらえます。
また、毎日定時に外部の受注システムと連携する業務をRPAに任せられるようになったのも大きな成果です。従来は担当者が手作業で操作しなければならないため、該当の時間に会議や打ち合わせを入れることができませんでした。この定時作業をRPAに任せることにより、担当者が時間に縛られなくなったため、業務効率がアップしています。
― 予定した業務の効率化のほかに、何か変化はありましたか?
杉江氏:
もっとも大きな変化は、社内の意識改革ですね。Autoジョブ名人の導入は、全社的なDX推進の大きな起爆剤になりました。
最初のRPAが成功を収めると、その評判はすぐに口コミで社内に広がりました。「情報システム部が何かすごいものを入れたらしい」「うちの部署のあの作業も自動化できないか?」といった声が、各部署から自然と上がるようになったのです。
これまでRPAに馴染みが無かった社員たちも、身近な同僚が楽になった姿を見て「自分たちの仕事も変えられるかもしれない」と考えるようになりました。今では私から提案するまでもなく、現場から「自動化できそうな業務があったら教えて欲しい」と積極的に相談に来てくれるようになりました。
この変化は、ただツールが優れていたからだけではありません。ユーザックシステムが私たちの業務を深く理解しながら伴走してくれたからこそ、安心して任せられるという信頼感が社内に醸成されたのだと思います。
さらなる工数削減に期待大。自動化は信頼できるパートナーと共に
― 今後の展望についてお聞かせください。
杉江氏:
これまでの自動化したフローに加え、月間で60時間もの工数がかかっている業務を含む複数のRPAプロジェクトが進行中です。これまでの実績から、半分以下の時間に削減できると大きな期待を寄せています。
まだまだ社内には自動化が可能な業務がたくさんありますので、Autoジョブ名人をさらに活用させていただきたいですね。
― 最後に、「Robo派遣」サービスはどのような企業や業種に向いているとお考えか教えてください。
杉江氏:
「自動化したいけれど、何から始めればいいか分からない」「うちの業務は複雑だからRPA化は難しいだろう」と考えて二の足を踏んでいる企業様は多いのではないでしょうか。
ユーザックシステムは、そんな漠然とした悩みにも真摯に耳を傾け、私たちの業務の深いところまで理解した上で、最適な解決策を提示してくれました。「Robo派遣」サービスが優れているのはもちろんですが、それ以上に、信頼できるパートナーとして、最後まで責任を持って伴走してくれる安心感があります。
もし業務の属人化や非効率性に課題を感じているのであれば、ぜひ一度、ユーザックシステムに相談してみてはいかがでしょうか。