RPAで業務改善!成功するRPA導入法

昭和電機株式会社は、電動送風機や乾燥機など、風を利用したものづくりを行っている機器メーカーです。同社は年間10,500時間を目標に、RPA(Robotic Process Automation)の導入を積極的に推進しています。働き方改革の一環として、事務系従業員の定時での退社を奨励しても、想定していたような成果が出ず、RPAの活用に至りました。勤怠管理を自動化することを手始めに、顧客に対して納期を回答する業務や請求書の確認業務をRPA化し、2018年時点で、21業務のRPA導入に成功しています。これは、全体業務の4割にあたる規模であり、時間に換算すれば月140時間の削減効果を達成しています。

このようにRPAの導入に成功すれば、大幅な業務改善を期待できます。従業員の定時退社を可能にするだけではなく、顧客満足度を向上させ、売り上げが拡大する可能性を秘めています。

今回は、RPAの導入によって業務改善を成功させるポイントに焦点を合わせてご紹介します。

 

RPA導入の成功で得られるもの

ソフトウェアロボットを利用することで業務を自動化できれば、従業員だけではなく企業組織全体に対してさまざまなメリットがあります。業務を削減することで新たに作り出された時間は、ロボットにはできないよりクリエイティブな、付加価値の高い業務に充てることが可能です。その恩恵が製品やサービスの品質向上につながり、顧客を満足させることになります。

ソフトウェアロボットは人間とは比較にならないほどの高速度で、仕事を処理することができます。しかも休憩や睡眠を必要としません。24時間365日仕事をし続けることができるので、膨大な量の業務を高速処理することができます。例えば、顧客に対して製品の納期を連絡する業務では、対応時間が圧倒的に短縮されます。将来的には、RPAとAIなどの最新技術を連携的に活用することで、さらなる生産性向上が期待できます。

RPAによる業務の自動化は、人間が介在しないのでヒューマンエラーが存在しません。単調な業務を人間より正確に行うことができ、顧客情報や機密データの漏えいや改ざんなど、人間が起こす問題を未然に防ぐことができます。

さらに、業務に対する人員コストを削減できますので、人手不足の解消を可能にします。
従業員は単純作業から解放されるので、仕事へのモチベーションが向上し、よりやりがいのある仕事に専念することが可能です。熱意をもって仕事へ打ち込んでもらうことができれば、離職防止にもつながるでしょう。

RPAを導入すれば、量、スピード、品質、正確性、従業員満足度、顧客満足度、生産性、コンプライアンスなど、あらゆる側面で大きなメリットがあります。そして、人員を増やさずとも、今までできなかった付加価値の高い業務に人的リソースを投入することができ、新たな事業価値の創造が可能になることが最大のメリットかもしれません。

 

RPA導入に成功する企業の特徴

大企業だけではなく中小企業においても、すでに多くの企業がRPAを本格的に導入しています。メーカー、小売、金融業界など、業種を問わず幅広く展開され、フロントオフィス、バックオフィスともに、応用範囲はまだまだ拡大する見込みです。

しかし、RPAを導入することで目に見える大きな改善に成功したケースは、コンサルタントによっては全体の1割程度だという人もいます。「RPAを導入したのに、現場にノウハウやスキルがなく使用率が上がらない」「RPAの仕様変更が頻繁にあり、結局以前の業務プロセスに戻った」「ロボットを作成した担当者が異動になり、ブラックボックス化してしまった」など、導入したものの適切な運用ができないケースは少なくないようです。組織全体としてうまく活用できていない状態といえるでしょう。

そこで、RPA導入に成功した企業の特徴を把握し、確実にRPA導入の成功を狙いましょう。

RPA導入に成功した企業の特徴には、トップダウンとボトムアップで双方向的にRPAの導入をしていることが挙げられます。トップダウンで行うメリットは、経営層や幹部をリーダーとすることで、組織全体としての視点から、あらゆる業務を横断的に棚卸しすることができることです。そのなかから、RPAの導入効果が高いと考えられる業務を取捨選択、業務時間といった客観的な数字をもとに順序付けして選定することが大切です。

次に、RPA専任の推進チームの存在が挙げられます。これは全社的な取り組みであり、ロボットの開発から業務改善までを包括的に担います。チームメンバーは、ITやデジタル技術に精通しているだけでなく、社内全体で自動化できそうな業務をある程度把握している必要があります。技術的なことと業務に関する知識があってはじめて、業務を自動化したときの全体的なビジョンを理解できるからです。さらに、推進チームのメンバーには、RPAを運用する現場の従業員が相談しやすい人を含めることも重要です。RPA化を進めたい幹部や経営層と現場の潤滑油の役割を担います。現場とコミュニケーションをとるなかで、「この業務も自動化してほしい」とボトムアップでポジティブな意見が出てくれば、RPA化という新たな取り組みがスムーズに進行します。

新しいシステムの導入はスモールスタートが基本です。導入効果を見極めながら、少しずつスケールアップしていきます。しかし、最終的には組織全体として新システムを導入しなければ、飛躍的な業務改善効果は見込めません。全社的にRPAを投入できれば、業務改善として大きなインパクトを与えられます。

そして、組織全体として新たなシステムを導入する場合には、ただ単に技術的な問題だけではなく、組織の制度やルールの変更を含めた改革をする必要があります。ボトムアップだけのシステム導入では、組織の制度やルールまで変更するのは難しく、できたとしても時間がかかります。そのため、トップダウンでもRPA導入を進める必要があるのです。

 

RPA導入を成功するための流れ

RPA導入に成功するためのポイントを、導入の流れに沿ってご紹介します。

推進チームを編成
導入の事前準備として、RPAを適用する範囲を明確化する必要があります。どの業務に対して、どのようなツールを使い、責任はどこにあるのかを事前に決めておきます。そのためにも、社内に推進チームを編成しておきましょう。

業務の棚卸し
業務の棚卸しを行います。すべての業務を自動化することはできないので、RPA化できそうな業務と不可能な業務に整理していきます。選別されたRPA化できそうな業務に対して、最適なツールを選定します。

RPAの開発
RPAのシナリオを作るにはコツがあります。現場の業務プロセスを徹底的にヒアリングして、詳細に調べることです。このとき、現場の従業員に実際にパソコンを操作してもらいながら業務プロセスを確認するのがポイントです。現場の人間が当たり前と考えている業務は、ヒアリングしてもわざわざ言語化しないことがあるからです。業務のパソコン操作を動画として記録するのも有効な方法です。

RPAの定着
実際にRPAを導入するプロセスと、導入したRPAを定着させるフェイズです。はじめはトライアルアンドエラーを重ねながら、スモールスタートで行います。定量的に導入効果を検証しながら、人間が行う業務と、RPAで自動化する業務を共存させるために、業務プロセスやルールの再設計を行います。

RPAの全社導入
最終的には全社導入を目指します。自動化した業務から隣接した業務へと、徐々に拡大していきます。部署単位で行われた導入を、最終的に全社的な本格導入へと導いていきます。

 

全社的な取り組みと丁寧な業務検討が重要

RPAを導入し、劇的な業務改善に成功する企業がある一方で、期待する成果が得られないところもあるようです。RPAで成果を出すには、幹部や経営層がイニシアチブを取りながら、現場の業務プロセスを丹念に汲み取ることで、精度の高い業務自動化を全社的に行うことができます。RPAの導入を成功させるポイントを押さえることで、確実な業務改善を実現しましょう。

 

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