【セミナーレポート】単純作業をRPAに集約/ユーザックシステム印刷紙器セミナー

出典元:板紙段ボール新聞(令和元年7月27日発行)※転載許諾済み

印刷企業向けセミナー

ユーザックシステム(株)(大阪市中央区)は6月21日、東京本社で「印刷業×RPAセミナー」を行なった。当日は印刷企業の経営者や現場担当者が多数参加し、最新技術に関心を寄せた。

印刷ビジネスの最新動向2019

「印刷ビジネスの最新動向2019」は、藤井建人日本印刷技術協会研究調査部長主幹研究員、中小企業診断士、早稲田大学メディア文化研究所招聘研究員が講演。2017年の印刷市場は推定5.2兆円で前年比1.7%減少する中でも、現状の印刷企業の売上高や販売価格は下げ止まっていると解説。最近1年の印刷物生産金額にも表れ、「その他印刷」5.3%減、「証券印刷」4.1%減、「出版印刷」3.4%減の一方で、「包装印刷」3.6%増、「事務用」1.5%増などもあり、「合計」では0.6%減のほぼ前年並みで「下げ止まっている」と認識を示した。

伸長している印刷としては、名刺などネットで注文する「印刷通販」が09年から17年にかけて市場規模が毎年拡大し、約4倍の1千億円台に達していることを例示。印刷業界の労働環境については、16年の「1人月平均総実労働時間」は「印刷関連業」169.7時間で、「輸送用機器」に次ぐ長さとなったが、輸送用機器は自動車など世界的に競争力があり給与水準も比較的高いことを考慮し、労働時間に対しての給与としては印刷業が最も劣悪な可能性を指摘し、その原因として、クライアント次第で遅れやすい締切りなど、待ち時間の多さを問題視した。

解決方法や目指す方向としては「働き方改革」についての調査結果を挙げ、「テレワーク(自宅勤務)」が50%以上の印刷企業でデザイナーを中心に導入されており、他業種の12%程度と比較して「ITやネットワークスキルに極めて強い業界」と評価し、自動化支援など新しいシステムを活用していくべきとした。

印刷業界でのRPAツール活用法

セミナー「印刷業界でのRPAツール活用法」では、国内で最も早く業務自動化ソフトを開発し800社以上に国産RPA(Robotic Rrocess Automation)ベンダーとして提供、各業界で実現したとする成功事例を中心に解説。紙器段ボール業界でも普及している生産管理などのシステムは、人間が入力したデータを基にシステムが計算し効率化に繋げるものが多いが、それに対しRPAは、入力など人手で行なっていた作業をシステムが自動で行なう、似て非なるものと定義。入力以外にも照会、通知などルーチンワークをRPAが行ない、経営判断、開発、営業、クレーム対応など、どうしても人間でないと難しい「高生産性業務」に人間が注力できる環境を作るべきとした。

成功事例としては社員数235名、売上高80億円規模の昭和電機(株)(大阪府大東市)を紹介。事務系の労働時間削減、定型作業のロボット化による人的ミス防止、RPA化に際し業務の見える化、などを目的に導入し、「定期的な帳票の自動出力」「銀行からの入金情報を担当部署にメール送信」などはRPA化率100%を達成。最も総作業時間の多かった「営業の手配入力」はRPA率30%でも9324分を削減し、50以上の自動化対象業務を合わせて毎月218時間の時短に成功したと報告した。

印刷企業では、データ入稿のRPA化事例を紹介。クライアントから進捗状況の問い合せで業務が止まっていた現場では、EXCELで進捗状況を作成しクライアントへ自動送信する流れを構築し、問い合わせ対応の激減だけでなく顧客満足度向上も実現するなど各種事例を報告した。

印刷業名人ご紹介

セミナー「印刷業名人ご紹介」では、同社のパッケージ製造業向け業務効率化ソフト「印刷業名人」を紹介。生産など計画の自動作成、資材・在庫管理など各種業務を効率化する過程を動画で紹介。従来型の効率化だけでなく、メール処理を自動化する「Autoメール名人」、入出荷検品の「検品支援名人」など同社のRPAシステムと連携し、全工程で業務量やミスを最大限に削減する方向性を示した。

 

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