3つ目の改革の柱となる「量販店取引システムの改善」は次のとおりです。
ヤクルト本社さまは1980年代からEOSの仕組みを構築。2003年からはUNIXベースで量販店システムを再構築し、対応を進めてきました。量販店側からの、VAN会社・通信プロトコル・ファイルレイアウト・帳票デザイン・配信時間の変更をはじめ、企業統合に伴う取引先CD、体制の変更、請求・支払通知のオンライン化、WebEDIへの対応など、さまざまな要求に柔軟に応え、取引拡大に努めてきましたが、そうした結果、集配信にかかわる手入力作業も増大。EOS作業にかかわる人的作業のIT化・自動化が求められていました。
一方、既存ハードが更新期に差し掛かり、同一メーカーによる新ハード移行ではソフトウエアのライセンス料金や移行費用が大幅に上がることも確認。
そこでヤクルト本社さまでは、流通業界の環境変化に合わせた取組みを、ステップを踏みながら着手。第3ステップとなる現在、各社各様のEOS集配信作業をサポートし、作業の自動化を図る「EOS名人.NET」の導入を進め、(1)メイン機能の改善(出荷指示、ASN、GS1データバー、入出荷ロット管理、在庫管理、債権管理、会計システム連携、WebEDI)、(2)機能追加(EOS受注改善、業界標準型流通BMSへの対応)−に取り組んでいます。
「EOS名人.NET」は、レガシーEDIのJCAや全銀手順に加え、流通BMSまでさまざまな手順に対応。データレイアウトの変更や追加の場合でも、パラメータ設定でカンタンに行えるマッピング機能も提供し、複雑なプログラム無しで新たな取引先とのEDIが構築できるようになっています。
また、量販店ごとによって違う、伝票への対応が自由に行える伝票レイアウトの追加・訂正機能があるとともに、内部統制に対応した利用者認証や操作ログの保存機能も実装。多数の量販店EOS作業にかかる負担を大きく軽減できます。
ヤクルト本社さまは、「EOS名人.NET」を順次移行中。導入・移行コストは既存システムに比べ半減するとともに、維持管理費用も激減。「システム機能、さらにはユーザックの対応力に太鼓判を押したい」(業務部計算センター所長の石川康・参事)。
外部環境が急激に変化していくなか、小手先の施策ではなく、「大胆に、短期間に、集中的にやる」「関係者の理解と協力が不可欠」との姿勢のもと、ヤクルト本社さまではここにあげた3つの改革を着実に遂行していくことで、消費者に選ばれる企業を維持していく方針です。