《 素直な心を持つ 》
稲盛塾長の講話です。
次は「素直な心を持つ」です。
素直な心とありますと、従順なものでなければならないと思われがちでありますが、右向け右、左向け左ではありません。
素直な心を持つということは大変だいじなことです。この盛和塾に入って来られる方々をみておりますと、やはり皆さん素直な心を持ってられます。
この様なクソ真面目な会に入り、勉強しようとされているのですから。
私は素直な心というものは進歩の親だと思っています。
この「素直な心」ということをよく言われたのが、松下幸之助さんでした。
小学校も満足に出ていない松下さんがあの大企業を作りあげられたのは、まさに素直な心があったからであります。
松下さんは終戦前には既に成功を収められておられましたが、そこで放漫、不遜にならず、いくつになられても、自分には学問が無い、自分は耳学問で、他人さんに教えて頂いて成長させて頂こうと心に決めておられたので、素直に物事を学べたし、素直に人の意見がきけたので、生涯発展、進歩していかれたのです。
つまり、素直な心は、人間そのものを伸ばしていくもとなのです。
私は社員に次のように話しております。
素直な心とは、自分自身の至らなさを認め、そこから努力するという謙虚な姿勢のことです。
とかく能力の在る人や気性の激しい人、我の強い人は往々にして人の意見を聞かず、聞いても反発するものです。しかし、本当に伸びるひとは素直な心を持って、人の意見を聞き、常に反省し、自分自身を見つめることの出来る人です。そうした素直な心でいると、その人の周囲には、やはり同じ様な心根を持った人が集まり、物事がうまく運んでいくものです。自分にとって耳の痛い言葉こそ、本当は自分を伸ばしてくれるものであると受け止める謙虚な姿勢が必要です。
素直な心が大変大事だということを、この様に社員に言っております。

