9「 明朗は健康の父、愛和は幸福の母 」
- 明 朗 愛 和 (めいろうあいわ) -
一人の明朗な心境は、その人の肉体健康の元であり、
家庭健康の中心であり、事業健康の根源である。うち沈
んだ、暗い、よわよわしい心の持主は、きっと体が弱い。
病弱の人が一人でもあると、その家庭は梅雨時のように
じめじめする。そうした家に住む人は心がにぶる。張りを
なくし、気おくれする。決断力がにぶる。何をしてもうまく
行かないのが当然である。
明朗の心、1日も1分も曇らしてはならぬのは、人の心
である。朝はほがらかに起き、昼はほがらかに働き、夜は
ほがらかに休む。昨日も明るく、今日も明るく、明日も明る
い。家の中も、工場も役所も、電車も汽車も、朗らかに明る
く、そして町が、国が、地上が、春のように朗らかに、秋の
ように明るく、健康に伸びる、実る、栄える。
真に正しい事とは、まず己が救われ、それと一緒に人が
救われることでなくてはならぬ。明朗こそ、まず己が救わ
れるともしびであり、己のかかげたこの燈火で、人もまた
救われる。そして世の中が光明にかがやいて来る。
朗らかな人の心は、世のくもりを照らす光である。明朗は、
万善のもとであり、健康の朝光である。
人を生み、育て、やしなう、これは親の愛である。家庭を
つくり、社会をいとなみ、人の世の幸福と文化を生み出す
もとは、人の愛である。
「親切は社会と社会をつなぎ合わせる金の鎖である。」
(ゲーテ)
「愛と信頼とは万人の心霊にとって唯一の母乳である」
(ラスキン)
愛の乳は、出しても尽きる時がない。いや、出せば出す
ほど、よいものが多量に出る。愛のパンは、いくら分けても
なくなることがない。分ければ分けるほど、かさが増えて、
余りができる。
愛は母乳の如く、与えぬと涸れてしまう。井戸水のよう
に、汲まぬとくさってしまう。無尽蔵とは愛の倉につけた名
であろう。この愛によって、すべてのものが、それぞれの
個性のままに、育ち栄える。
愛にみちあふれて、皆がその所を得た有様を和という。
いっぱいにたたえた姿、欠けた所がない、うらみも、そね
みも、争いもない、みち足りた喜び、これが和である。
自然は調和の姿である。宇宙は大和の相である。春の
花、夏の栄え、秋の実り、冬の充実、ひとつとして和の姿
ではないものはない。
愛和は本と末、原因と結果の関係が愛によって和を得た
相、和のもとは愛である。そしてこの愛和は、すべての幸
福のもとである。親子夫婦のたてよこ十字の愛和は、家庭
の幸福のもとであり、親子、長幼の縦の敬慈、すべての人
の横の愛和、協力が、社会一切の幸福を生み出す。
「おのれの如く汝の隣を愛すべし。」(「マタイ伝」)
「仇を愛し汝等を責むる者のために祈れ。」(「マタイ伝」)
「すべて分れ争う国は亡び、分れ争う町また家はたたず」
(「マタイ伝」)
「愛は悪に対する唯一の武器である。」(ガンジー)
愛は万物を産み育て、和は万事を結実成就させる。
モチベーションアップのお話 第90話 相当

