サンリオの物流センターを見学
昨日、東京・町田市にあるサンリオディストリビューションセンター(サンリオDC)を見学させていただきました。
サンリオDCは以前は2つあった物流センターを一か所に集約し、2001年9月に本稼働しました。かなり工夫され、コストダウンに成功したとして有名なこの物流センターは、今でも年に数百人もの見学者が来られるそうです。
キティちゃんでおなじみのサンリオはキャラクター商品の企画・販売を行う会社で、現在の売上は約800億円、従業員は750名。
商品の特性として、月に500もの新商品が発売されますが、商品寿命が短く、1年後にはほとんどの商品が入れ替わります。また、物流の波動が大きく、繁忙期と閑散期の差が約3倍もあるとのこと。
このような商品を扱うサンリオDCは物流改善に迫られ、新センターの建設に至ったそうです。
そのコンセプトは次の3つ。
1.効率化
・ランニングコストの削減
・自動化の推進
・ハイレベルなサービスの提供(店頭作業の省力化、リードタイムの短縮)
2.環境整備
・働きたくなるような職場
・福利厚生の充実
・安全快適な作業環境
3.情報化の推進
・目で見る管理のレベルアップ
・無線LANを活用したペーパーレスの推進
・EDI対応の推進
他社の物流センター見学やコンセプト実現のための仮説検証を約10年にもわたって繰り返したというだけあり、見事なまでに生産性の高い物流センターになっていました。
その効果の一部を紹介します。
1)売上に占める物流コストの比の低減:4%→3%(ピーク時)に。(通常5~6%と言われています)
物流コスト自体は、約25%ものコストダウンを実現。
2)センターの人員が100名以上も削減し、しかも残業ゼロに。
3)誤出荷の削減、0.3%→0.001%。
などです。
小売店別の値付け作業はほんとんど無いようですが、指定伝票はなんと400種類も。その発行作業には「伝発名人」をご利用いただいています。「大変、重宝していますよ」と、うれしいお言葉をいただきました。
その他にも、いろいろな工夫がされていましたので、写真とともにご紹介しましょう。
A:新商品の発売時に3日間で約数百か所に出荷するための「小分けソータ、184分岐)
B:ピッキング兼出荷用の段ボール箱
・組み立ててもフタが広がらないよう中程でつながっている。
・小売店で必要な納入明細書を挟んでおくための切り込み。
C:おもなピッキングは無線ハンディターミナル(HT)
・220台もの無線HTを利用(充電専用ラック)
D:コンベヤに流れてくる段ボールを女性でも台車に乗せやすくするため、コンベヤと台車の高さを同じにしている
E:ピッキングに使う段ボールは、あらかじめコンピューターが出荷先ごとの商品の容積・重量を計算し、20種類の中から最適な大きさのものを指示する。そして、ラベルを貼ることから作業がスタートする。
F:Eにより商品を別の箱に詰め替える必要がないため、集荷エリアではすぐにトラックに積み込まれる。
G:明るくセンスのいい社員食堂
すべてを自動化するのではなく、無線ハンディターミナルを活用したパートさんによるピッキング体制が、物流の波動による作業量の変動をうまく吸収していました。
物流センターの再構築を検討されている方は、ぜひご見学されてはいかがでしょうか。

